川崎球場の思ひ出 | Los Angelesから横浜ベイスターズを応援するブログ

Los Angelesから横浜ベイスターズを応援するブログ

ベイスターズをどうすればいいのか、海外にいる視点から考えてみる。

高校生の頃、一度だけ川崎球場でロッテ戦(相手チームは忘れた)を観戦したことがある。それもあらかじめ予定して行ったのではなく、土曜日の放課後に川崎駅周辺を友達とぶらついていたら、特別割引のチラシを配っていて、それで行くことにした。値段はいくらか忘れたが、外野席の当日券で数百円だったと思う。だから喫茶店に入るぐらいの、あるいは安い映画館に入る気持ちで、観戦を決めた。


球場に入ると試合はすでに始まっていて、ロッテは仁科が投げていた。既に1回の表に1点が入っていて、試合は投手戦となり、そのまま得点シーンを見ることなく、そのまま1-0で試合終了になった。その頃は、リー、レオンとかすごい打者もいたと思われるが、ホームランも出ず、つまらない試合であった。つまらなかったのは、そばで子供たちが大声で走り回っていて、投手戦に集中してみていられなかったからでもあった。ただでさえ少ない観客数なのに、子供だけでなく、試合を見ていない人が多すぎる。アベックがいちゃいちゃしていて、試合の行方には興味なさそうだ。わけのわからないことを一人でしゃべってている酔っ払いもいる。Youtubeで、川崎球場で麻雀をしたり、雨どいを持ち込んで流しそうめんする人を見たことがあるが、これでは野球場ではない。筆者の見た試合は、観衆が一球ごとに息を呑む攻防はなかったし、観客が応援して選手が発奮することもなかった。きっと川崎大洋も、巨人戦以外はこんなだったんだろうと想像した。野球場にするより、競馬や競輪場の方が地域の人に支持されたのでないかと思えてしまう。


大リーグでも球場によって、立地やファン層が違って、雰囲気が違う。ドジャース・スタジアムは、どちらかというと観客は低所得者層が多くて、ノリはいいけど、品がない感じがする。ドジャースのステッカーを貼ったピックアップ・トラックはほぼ100%運転マナーが悪いと言って良いが、球場にもそういう人たちが多いから、ドジャースが負けた日は帰る時は少し緊張する。エンゼルス・スタジアムやサンディエゴのペトコパークは、ドジャーススタジアムに比べると、品が良い。デトロイトのコメリカパークは、かなり治安の悪い地域にあるが、試合のある日は大量の警官が警備している。帰りに車を運転してデトロイト市から出るまでは緊張するが、試合中は治安のことを気にせずに楽しめる。


こうしてみても、川崎球場が世界で一番ひどい。アメリカでは概して球場周辺は治安が悪いのだが、球場内では野球を楽しめる。公式戦で野球を見に来てない人が遊んでいる球場なんてない。川崎は治安面でもややアメリカ的であった。持ち主の川崎市が球場整備に本気で取り組まなかったことが根本的な原因で、当然の帰結としてプロ球団が去り、取り壊しとなった。横浜も何もしなければ川崎化していってしまう。DeNAだけでなく、横浜スタジアム、横浜市は、もっと危機感を持つべきだ。