【197】シトシト雨の恋

『はぁ…雨ばかりでござる』
雨の日が続く、からくり大江戸。

ぜんまいざむらいの頭のゼンマイも油を挿さないと
ギコギコになってしまう
そんな中、外へ出かけると、
『雨、雨!ふれふれ!雨、雨!ふれふれ!
フレー!フレー!雨!』

雨の中、傘もささず一心不乱に雨乞いをしている
奇妙な…女に遭遇してしまう。

『…!?、雨イヤだね~(苦笑)』
『そうでござる…ね』
これは見なかったコトにして通りすぎようとすると

『コラーー!美女が泣いてんだろっ!
何故ですか?って聞くのが普通だろうがッ!!あぁッ!?』
なんで泣いているのか、無理矢理に聞かされるハメに…。

聞けば、この女性は【雨女】で
おぎゃー!と、この世に生まれた日も雨ならば…
入学、卒業、遠足まで雨、雨、雨
これまでの人生、雨ばかりだったという筋金入りの雨女。

『あめは美味しいでごじゃりますぅ~♪』
アメと言う単語に反応して現れた【わたあめ姫】も

雨女の睨みで沈黙…。
そんな雨女が恋をした相手は晴男(はれおとこ)さん。

『晴れと雨とは大違い、
一度は諦めようとしましたが…つのる想いはドシャ降りのよう』

『遂に一大決心し、告白タ~イム!』
『そして♪嬉しいコトに晴男さんが私の想いに応えてくれたのです♪』
『良かったじゃないですか~♪』
話の結末を喜ぶぜんまいざむらいだったが!?
『幸せなのは、ほんの一時…』
晴男の両親が

『雨女など、うちの敷居はまたがせぬ!』
と
火の如く、お怒りに!
『別れ雲…ちぎれ雲…かくて二人は泣く泣く別れ…
私は悲しみに涙を流すばかり…』
『…かわいそう~~(泣)』

話を最後まで聞き、ぜんまいざむらいも
もらい泣き。
だが、
雨女が泣き出すと、雨が強くなるばかり。

『わかりましたから…そろそろ泣き止みませんか?
あまり泣いてると溶けちゃいますよ♪…きっと(苦笑)』
一応、なだめてみようと…
しかし
『あの人と結ばれないなら…溶けて流れるのが望み!
ぃや!
いっそ、みんな濡れちまえばいいんだ!』

雨女は更に泣いて強い雨を降らせてしまう!
『可哀相なのは同情できるけど…みんなを巻き込むなんて許せないっ!』
怒ったぜんまいざむらい、頭のぜんまいをキコキコしようとするが…
雨で油が流れ、ギコギコしてぜんまいが回らない!
『あっ!ぜんまい殿の油が切れたでござる!』

いち早く気づいた豆丸が【忍法、油挿し】
そして、わたあめ姫も
『おっじさま~♪』

七色だんご剣を用意、
『二人とも、ありがとう!』
ぜんまいざむらいは

【必笑七色だんご剣】を雨女に!


『今までの私は何だったんでしょう♪
泣いてばかりいる後向きの人生に…おさらば~♪』
…と改心したところに
『雨女さ~ん!』

晴男がやってきて
『とうとう両親に結婚を認めてもらったよ!
僕たち、晴れて結婚できるんだ♪』

雨女と晴男、二人が手を取り合い抱き合うと

雨上がりの
からくり大江戸には美しい虹が出ているのでした。