【175】チュー、チュー、チュー! | ♪ぜんまいな毎日

【175】チュー、チュー、チュー!


『チューーゥ!』

突如、
巨大ネズミに襲われて食べられそうになる
ぜんまいざむらい!!



『ギャーーー!』




『!?…なんだぁ~、夢かぁ♪』


安心したのもつかの間…

下の階から



『ちゅぅ~ん、ちゅう~ん』
と怪しげな声が!






『恐ろしいネズミの化け物が…下にいるぅ~!
悪霊退散…悪霊退散…
ヒィィー!祟りだぁーー!』





結局、朝まで眠れなかったぜんまいざむらい


外では、だんご屋おばばが



『はい、チュ~もく!
只今、お団子発売チュー♪
休憩チュ~の人も、そうじゃない人も
じゃんじゃん買っておくれ~♪』


【チュ~】を連発した呼び込みを!




チュ~もんを承けた豆丸も
『チュ~チュ~タコかいな♪』と唄いだし

遊びに来た、ずきんちゃんまで
『チュ~リップよ♪綺麗でしょ?』

チューリップの花を持ってくる始末…


他の客達も

『おい!ここに「チュ~意書き」があるだろ!
ここは、「チュ~車禁止」だぞ!』

『あっ…すまねぇ、「夢チュ~」で気がつかなかった!』



からくり大江戸中が『チュ~、チュ~、チュー!』
の連呼状態に!?



『やっぱり祟りだぁ…』





心配になったぜんまいざむらい
茶じじに相談すると、

『おぬしがネズミを好きになるしかあるまい!』


ネズミが大の苦手なぜんまいざむらいに

『思い込み一筋、ネズミが好きだと自分に暗示をかけてみよ!』

茶じじの自己チュ~の持論でチュ~告を。


そして



その日の夜、

『おいら、ネズミが大好きでチュ~
…おいら、ネズミが大好きでチュ~』


必死に自分に暗示をかけるぜんまいざむらいの耳元に

またしても

『…ん、チュ~、チュ~』

声が聞こえてくる

恐怖に震えるぜんまいざむらいだったが



『大丈夫、ぜん様なら
きっと
やり遂げるコトができるわ♪頑張って!』

ずきんちゃんの励ましの声を思い出し



『おいらネズミが大好きでチュ~!』


『おいらネズミが大好きでチュ~!』

更に自分に暗示をかけながら
下に階に降り、
ネズミの声がする障子の前へ…



『おいら、ネズミが…』




『大好きダァーーーッ!』

おもいっきり障子を開けると…!?






そこには



悩殺シリーズ第二弾
【悩殺チュ~】

練習中のだんご屋おばばの姿が…





『そんなことより、ぜんちゃんってば
もう♪
いきなり大好きってチュ~をせまられて…もう♪
困っちゃうわーー♪』




特別におやすみの悩殺チュ~を受けてしまった
ぜんまいざむらい…





その後、

ネズミの夢は見なくなったものの…





おばばの悩殺チューの悪夢にうなされる
ぜんまいざむらいなのであった。
(笑)



『ギャーーーーーーーッ!!ァ…ア…』