先日、池谷裕二さんの講演を聞いてきました。「脳を見方につける」というタイトル。
脳の機能をうまく使ったら、楽しく生きるヒントがあるだろうし、それよりも何よりも池谷さん見たさに参加。
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「海馬」以来、なんてわかりやすい話の仕方をする人なんだろうと、頭のよさに惹かれてファンになったのです。どんなプレゼンをするのか実際に体感したかったのです。
話の展開のうまさ、興味のひき方、時間配分といい、さすがと思えるお話でした。最先端の脳の話の中に、古典の言葉とのつながりが見えるところも、興味深かったです。池谷さんの奥行きの深さを痛感しました。
ポイントは以下の5つ。
1)脳の反応がすべて:脳が反応しなければ見えないと同じ。
2)脳の解釈で判断し、感情が決まる。
3)脳から体でなく、体から脳へいく。
4)やる気を生み出す部位をうまく活用する。
5)ひらめきよりも直感を大切にしよう。
この中で、男と女を見分けるのはどこかを考えさせるスライドの中に、美に通じる情報(化粧で力を入れる側へのヒント)があったので、まずはその話を紹介します。
上下2枚の顔だけの写真を見せて、どちらが男かを当てるゲームがありました。見ると微妙なのに、全員同じ解釈をしました。なぜ微妙だったかというと、左右の顔を男女入れ替えた合成写真だったから。
どうやら人は、向って左側の顔を見て「男」とか「女」を判断しているそうなんです。
なぜか。それは右脳と左脳の役割によります。右はイメージを司る脳。右の脳につながる目は左側。だから向って左側の顔での判断が優先されるというわけ。
つまり、みんなが見る側の顔、「向って左側の顔」をしっかりメークすればGoodってこと。面白くないですか
早速とりいれるぞと意気込んだけれど、向って左側をメークするのって難しい。自分の脳にとってはよく見ていない右側の顔を扱うのだから・・・悩ましっ。
右側の眉尻がシャープにきまらない。そう、よく見えないんです。
ちなみにモナリザの絵のほほえみの秘密も、ここにあるというのです。
モナリザは顔の右半分は笑っているけど、左側は無表情な顔なんです。つまり、人が見て判断する顔の左側が無表情だから、すぐに笑っているとは認識できない。
神秘のほほえみって人間の脳を知り尽くしてるからこその絵だったんですね。ダビンチってすべてを承知の上で書いたのでしょう。やっぱり天才だ・・・
脳の話はとってもおもしろかったので、これも小出しにしていきますね。私、大脳生理学好きなのです。