不動産は人と同じことをしていてはいけない、
というのが私の考えですが、
それにしても、つれていってもらった物件は、
それはものすごいボロボロ物件でした。
天井が2か所完全に破けていて、
雨がダダ洩れで、下の畳に草がはえている、、
お風呂は壁がなく、ほとんど外になっている。
こんなボロそうそうにお目にかかれません。
そのうえ、道が90㎝しかなく、
それが20mも続いた奥にある家なのです。
みんな嫌がって、ずっと売れ残っていて、
値下げした家でした。
でも私は、気に入りました。「買いたいです。」
そう答えたのは、家が好きな昔の木の家で、
懐かしい平屋、庭が今まで見た中で、
一番広かったことが決め手でした。
他の家をリフォームしていたので、
リフォームで家は変わることを知っていたからです。
車で連れていかれたので、場所が今一つはっきりしませんでしたが、
その家がとても気に入ったのです。
不動産屋さんはとても喜んでいました。
やっとやっと買ってくれる人が現れた、、と。
最初の値段から1000万も下げたのに、
誰も買わなかったのですから。
みんなと同じことをしていては、いいものは買えません。
あとでその場所が、吉祥寺の駅から徒歩19分の
バス通りに面した場所だとわかりました。
それはとても立地のいい場所だったのです。
しかも、そのボロ家は私にとっては、
すごいお宝だったのです。
「人の行く裏に道あり花の山」
これは千利休の句ですが、相場によく使われる言葉です。
競争のない未開拓市場(ブルー・オーシャン=青い海、
競合相手のいない領域)でビジネスを展開する戦略をいいます。
競争の激しいところでなく、
みんなが見向きもしない所をあえてやる戦略です。
こうして、気に入ったボロボロ物件を買うことになりました。