田舎侍の立場

 辻泰彦(1945-)は紀州の田舎侍であり、零細地主である。ラ・マンチャの郷士ドン・キホーテのように、研究と恋愛と冒険の人生を送り、二冊の本を残した。人生の終わりに際し、ドルシネーア・デル・トボーソを最終的な相続人に指定する。