徳盲の悪人

 徳盲の悪人は最後に恥をかかされて没落する。それは自ら愛することなく愛されることだけを期待する孤独な人間である。それは日本の太宰治(1909-48)やアメリカのチャーリ・ブラウンに相当する。中国の怪物である毛沢東(1893-1976)もそのような人間であった。徳盲の善人であった三島由紀夫(1925-70)は徳盲の悪人であった太宰治を嫌った。