検査結果が全て出た。
原発の肺と反対側の肺の転移
その他にも両肺に小さな転移がチラホラとたくさんあった。
リンパや脳や骨には転移なし。
その説明を聞いて一緒に行った子どもたちは
多分ホッとしたに違いない。
だけど両肺の転移…
これって抗がん剤で叩いたとしても
いずれはどこかに転移するよね?
それが早いか遅いかの違い。
転移を少し遅くしてもらった時間を
どんなふうに過ごすのか…。
遺伝子検査は全て陰性で
遺伝子標的薬は使えない。
そこで出たのは治験の話しだった。
免疫チェック阻害薬と抗がん剤を一緒に使うと言う話し。
治験は誰でもできるわけではない。
年齢や肺がんの状態、さまざまな条件が揃っていなければできない。
体調や何か不都合があると見送りになる。
そして一度他の治療をしてしまうと治験は受けられない。
他の免疫製剤だと効果は緩やかだし、
それを使わなければ抗がん剤しか治療薬はない。
たとえ副作用が出ても最初にしっかり叩いておくのが効果的だろうという判断。
そう考えればやる価値はあるのかなと判断した。
週末、娘が孫と一緒に泊まりに来た。
孫がお風呂に入ってる間に治療の話になった。
色々話ししてるうちに、
「両肺内転移がある以上、抗がん剤が効かなくなった時の余命は厳しい。
1年、2年単位になってくるかもしれない。」
そういったとき、娘は目を真っ赤にして泣きながらわたしを抱きしめた。