今日はトマトファルシー(トマトの肉詰め)を作るために、ひき肉を買ってきました。

最近は、なるべくスーパーで肉を買わずに、きちんとしたお肉屋さん(boucherie)で買うようにしています。

スーパーでは350gの牛ひき肉が4.5ユーロほど。
私のお気に入りの肉屋で買うと6ユーロくらい。
(買う肉の種類によるけれど)だいたいスーパーで買う1.25倍くらいになるかな…?という感じです。

私のお財布は決して豊かな方ではないけれど、これからもなるべくお気に入りの肉屋で買うことにしよう、と思っています。

理由はふたつ。
①最近、スーパーの物価が上がっている
②ものを食べるということを大事にしたい

①ですが…
私が来たばかりの頃に比べても、最近のパリの食品の値段は上がっているように思います。
来たばかりの時、フランスの野菜の安さと美味しさに、さすが農業国!と感動しました。
外食をしようとすればもちろん食費はかさむけれど、自炊をすれば食費はそんなにかからない。
フランスでは人の手のかかったもの(出来合いのものや、加工されたもの)に対しては高い値段が設定されています。
おそらく人件費が計上されているのだろう…と想像します。
しかし、食材については日本より安い印象のものが多かったのです。

けれど最近はレジでお会計をする時に以前の1.3倍くらいの値段になっているような…
あくまで感覚での話ですけれど。

スーパー品質で高いものを買わされるくらいなら、それより少しくらい値が張っても、美味しくて信頼できる店で買ったほうがいい。
そう思って、今は信頼できる八百屋さんや肉屋さんで食材を買うようにしています。



私のお気に入りのお肉屋さんには、清潔なユニフォームに身を包んだ上品なマダムがいます。
肉の他にもお店で作ったキッシュとか、リエット、さまざまなフルーツのパイや、野菜のゼリー寄せなどが並んでいる。
そのどれもが良い食材を使い、きちんと手をかけて作られている。
そういう雰囲気は、一見してすぐに分かります。

この頃Netflixやインターネットで拾ってきた食に関するドキュメンタリーをたびたび見るのですが、鶏や豚や牛が劣悪な環境で育てられ、モノのように扱われて食肉になっていく様子を見ると、胸が苦しくなります。

こんな風に、お金を儲けることばかり考えて作られた食肉は食べたくない。
お金は大事なものだけれど、それを重要視するあまりに失われるもののことを、無視したくない。
大量生産されて雑にスーパーに並べられた肉を買うことは、そういう世界に加担することです。
私はそれをしたくない。
高い肉を買うことで家計はちょっと苦しくなるけれど、真面目に、丁寧に仕事をしているひとに払いたい。


私のお気に入りのお肉屋さんが、どこから、どんな風に育てられ、どんな風に流通した肉を扱っているか、本当のところはわかりません。
けれど私は、あの店先に並んだ、丁寧に愛情を持って料理されたおかずたちを見ているので、このお店を信頼することにしたのです。

私が最近見たNetflixのドキュメンタリーはこちらです。(日本からも見られるかな??)
PC食品産業に潜む腐敗