2014年6月
静岡県静岡市の ≪ 散歩堂 ≫ さんより取り寄せ 30g 1080円
生まれ故郷の静岡は 昔から続くお茶の名産地
元来は本山茶にそのルーツを辿るが 今では どろっとした緑色の掛川茶などが流通に多い
山茶としては川根茶や天竜茶などが きりりとした力強い清涼感を 醸して好評である
そんな中で最近 とんと口に入らなくなったのが 元来の本山茶
たしかに 東京でも流通しているが 時代の要請であろうか 最近では個性に傾く本山茶が多くなっている
それはそれで嬉しく 新たな流れであるけれど 元来の本山茶としては印象に難しく
安倍川と藁科川の間で作られた昔ながらのお茶 = 本山茶 が
その周辺の地理も風味も拡大したお茶 = 本山茶 となっては 捉え処がなくなってしまう
そんな中で やっと巡り合えたのが ≪ 散歩堂 ≫ さんの 「 元来の本山茶 」 である
茶葉
新芽の小さな一針二葉は 優しく畳むように揉まれて 朝露の輝き
新芽の小さな一針二葉は 優しく畳むように揉まれて 朝露の輝き
淹茶
手慣れた急須の白湯の中で 若葉がほぐれるのを待つ
手慣れた急須の白湯の中で 若葉がほぐれるのを待つ
水色
元来のお茶に典型な山吹色 この色を基準と記憶したい
元来のお茶に典型な山吹色 この色を基準と記憶したい
香気
柔らかで優しい香りのその中に ほんの少しだけ ワサビのような爽快感が流れる
お茶がお茶らしいこの香りにあっては なんの茶請けの用意もいらず
茶杯に空いたその横に 山の茶畑を思い浮かべるだけでいい
柔らかで優しい香りのその中に ほんの少しだけ ワサビのような爽快感が流れる
お茶がお茶らしいこの香りにあっては なんの茶請けの用意もいらず
茶杯に空いたその横に 山の茶畑を思い浮かべるだけでいい
滋味
はじめ旨味に厚いが 口の中で転がせば 枯れ味手前のしっかりとした味わい
それでいて重厚過ぎず 春を想起させる 軽やかな爽快感がバランスをとる
二煎目になれば 色も山吹に緑が走り 隠れていた本性が表に上がって清々しい
はじめ旨味に厚いが 口の中で転がせば 枯れ味手前のしっかりとした味わい
それでいて重厚過ぎず 春を想起させる 軽やかな爽快感がバランスをとる
二煎目になれば 色も山吹に緑が走り 隠れていた本性が表に上がって清々しい
茶葉の艶に 水色山吹 香り甘くも爽快で 滋味密度に高い このお茶を
静岡 本山茶のスタンダートと言って なんら差支えはない
静岡 本山茶のスタンダートと言って なんら差支えはない
いつまでも こんなお茶を 煎茶の基本に置きながら これからも多くの個性に触れていきたい