わが街でも上映が決まったので〈急に具合が悪くなる〉を観てきました。カンヌのダブル主演女優賞受賞ということでも話題の映画ですが、私は何より長塚京三という俳優が好きなので、その演技を観たいと思いました。京三さんは昭和二十年生れですから、今年で八十歳を超える男優。しかしその声の若々しさ、背筋、演技力。この映画を見事な作品にしたのだと改めて思いました。京三さんはパリ.ソルボンヌ大学卒ですからフランス語も堪能。

 

  


 最初の四人の出会いのシーン、もちろん詳細は書きません。

  


 京都も舞台になります。もちろん詳しくは書きません。

 

 濱口監督の作品は、作為のない作品でありながら〈神の作為〉が込められていると常々思っているのですが、今回その感をなお一層強くしました。そのため出演者はどれだけを求められ、どれだけのものを削ぎ落されるのか…、詳しくは書きません。

 

 

 お客さんは百席ちょっとのミニシアターながら、かなり入っていました。都心から電車で一時間のわが街ですが、この映画館には東京や横浜からもたくさんのお客さんが来ます。一度廃館が決まっていたのを、市民の力で市民の映画館として守り続けています。

 

 この映画館があることも、家宅処分してこの街に移ってきた理由のひとつで、月に2本ペースで映画を観ています。

 本日は年一の職場定期検診。採血やレントゲン、問診などありました。毎年の楽しみは身長と視力検査。身長はまた1ミリ!伸びました。4年前に身長が縮み、コレはイカンと飲み始めたbmp〈ミルクベイクドプロテインらしい〉。翌年3ミリ、次は2ミリ、今年わずかでしたが1ミリとまた身長が伸び、60代の身縮みが改善されて、すご!

 
        
 

 あわせて裸眼の視力検査。今年もまたパーフェクトの1.5、ランドルト環の輪っかのすべてが読み取れました。この検査⋯私は心眼?何となく全部読めるんです。眼鏡市場で眼鏡を作るときは0.5程度なのに、⋯不思議。隠れた秘技。

  
 

 使い古していくつかの病にも耐えてきたこのカラダ、できるだけ大切に使い切りたいと思います。

 

    例えば工夫の一つ⋯最近はキツイ車内冷房の冷えに備え、100均のアームカバーのペナペナナイロンを携帯して使って、冷えで手指にリウマチの痛みが出ないように用心しています。このアームカバー、公園草取りで皆さんが腕に着けていて教えてもらいました、それからはこうして普段使いしてます。冷房車内でもナイロン製なので、熱がこもる感じで腕が冷えません。携帯にもとっても便利。なくしてもこの値段なら⋯。

   

 

 いよいよ神奈川も猛暑日連日の到来となりました。そんな炎暑の中の健診報告でした!

  何気に街を散歩していると、気づかないで見過ごしてあるものがたくさんありますね。歩道にポツンとあるこの箱はなんだろう、と前々から疑問⋯調ると〈地上トランス〉というモノらしい。災害や地震でライフラインがダメージを受けないために、地下にいろいろなものが納められたその一部。
 
⋯ 
 
  確かに電柱やその電柱の上に乗っかっていたアレコレ見なくなりました。電柱に取り付けられていたトランスなどは歩道設置型になったのですね。ということは落書きやサイン、蹴ったり叩いたりしてはならない大切なインフラ。
  

 さらに気になっていたのがこの〈定礎〉。ビルが建てられた記念なんだろう⋯と見過ごしてましたが、なんとコレ、タイムカプセルだったとは!!
    
    画像はネットから↑↓
     
  定礎の後ろには定礎箱なる格納箱が収めてあり、色々なものが収めらてこのビルをお守りする、地鎮の装置なのでした。

  画像はネットから↓↑
  施工願文や祝詞、お神札から、竣工日の新聞や通貨、関係者名簿等も収められているとのこと。全然知らなかったです。元々は海外のビル建設のしきたり、それが日本に伝わり日本風にアレンジされているとのこと。定礎を見かけたら手を合わせたくなります。
 
 同窓会相合日傘待ち合わせ

 このところ俳句と距離を置いて、冷め気味の気持ちのゆくえを見守っていたのですが、俳句仲間から知らせが入り、俳句の全国紙〈俳句四季〉に貴方の句が採られているとのこと。すぐ本屋さんに行って買ってくると、確かに確かに⋯

 掲載句は、春先の100円ショップで売られていた各種の種を見ての句、種袋は春の季語。
 
 ⋯ 買ってみる百円店の種袋 
 

        

 

    また家のポストに届いた俳句月刊誌でも、大先輩俳人の皆さんがそれぞれに春の句を4句引いてくれていました。楽しく句が作れなくなっていて自信喪失中、なのに何故今に⋯という感じです。
 
 鳥帰るぎりぎりの身を引っさげて
◯北へ帰る雁、ぎりぎりの体重さげて⋯
 
 卒業子コロナ入学から六年
◯中学1年はあのコロナで足止めの学年⋯
 
 嗅覚の衰へを知る梅の宿
◯温泉宿、香る梅の香りが分からない⋯
 
 能登半島燕は何も知らされず
◯2年前の旅の光景、理屈がやや強いか⋯
 
        
 
    昨秋に植えたユリが今ごろに次々と大輪の花をペランダで咲かせてます。さすがサカタのタネの株主配当の球根!梅雨空のベランダは甘い香りに包まれて。
 昨日は盆供養にお寺さんに参り、午後は暑中見舞いのハガキ1枚描いてみました。このパターンでいこうかな。色鉛筆4色だけで1枚3分くらいのスケッチ。年賀状仕舞い以降、この何年か暑中見舞いで音信を交わしてます。

  

 

 神奈川は、もう1ヶ月以上 雨が降ったり厚い雲だったりするので、今宵に限って晴れて星空、というわけにはいきませんでした。残念ですが 今年も雲のかかった七夕の夜となりました。 

 

 先月53歳で亡くなった義理のいとこの葬儀がありました。高校生と大学生の息子を残した若すぎる母親の家族葬でした。双方の老親も駆けつけての。昔は逆縁は葬儀をしなかったと聞きました。

 

 残された家族を見て思ったことは、短かったけれど彼女には幸せな家族との日々の生活があったこと、そこにはこれからも続く永遠の時間であり、残された3人はずっと一緒に母と生きていくことの確信なとでした。辛いけれどもとても安心して帰宅した私たちでした。家族葬ながら、顔を見てのお別れにと電車をいくつもいくつも乗り継いで茨城に参じた私たちを、皆さんとても喜んで迎えてくれました。

 負けず嫌い、勉強家努力家の、子どものころはお盆だお正月だとよく遊んだ彼女でした。命は露の一滴のように儚いといいますが。

        

 

 彼女は乳がんでした。もう一人の義理のいとこもやはり乳がんで四十代で亡くなっています。若い2人の病は若いがゆえに進行が早かったと思います。

    うちも娘2人なので、やはり乳癌のリスクを意識して、定期検査は欠かさないようにしてます。

 

 そんなことを思いながらの七夕の夜でした。

 

 明け方に、かすかなおぼろ月

 

 ゆきしものあまた夏月よ地の淋し

 

kamawanu

この十年ほど、和手ぬぐいや風呂敷がどんどん復権して、羽田空港や東京駅地下商店街にも、和物屋さんが出店、和柄商品がどしどし並べられるようになりました。

  こうした手ぬぐいの柄の中には、模様に意味が込められており、これは「謎染め」とも呼ばれ、絵解き、謎解きが秘められていて、これが楽しい。

 

 謎染めと言えば、かまわぬ。鎌と輪とぬを組み合わせた七代目市川団十郎の柄。歌舞伎柄でもう一つ〈良きことを聞く〉⋯よき=斧、琴柱、菊…も知られています。 

 

〇縁起の良い和柄〈茄子ちらし〉は、ことを為す、から来てます。台所にかけとくには楽しい和柄。

  

 
〇和柄の〈賽の目〉。とう転んでも芽が出るという縁起柄。シャレです。これも庶民が好んだ和柄。

  

 
〇おなじみの〈鹿の子〉は神獣鹿の気がのりうつる和柄で、子鹿の背の斑。意味するところは子沢山、子孫繁栄。娘さんの着物の下地にもなります。

  

 
〇続いて〈麻の葉〉、浴衣地や子どもの着物の定番。繁殖力の強い麻にあやかって、健康で病に打ち勝って元気に育ってほしいという願いの柄。
 その他にも、悪縁を取り除く卍を織り込んだ紗綾や、長寿のシンボルの亀の亀甲をパターン化した花亀甲なども知られている和柄となります。

  

 

     

 

 いよいよ何かと手ぬぐいの夏。私は、豆絞りが好き柄です。

 

 ⋯ 


  真新し手拭いよいよ夏来たる

 

 

 図書館というのは、なんだか不思議な本を持っていますよね、その本をふと見つけて借りだして、1日ふむふむさもありなむと読んでしまいました、それがこの本、〈日本の分け方〉。

 

     

 
 まずコレかぁと思ったのは⋯、コンビニやスーパーで売られている天然水のこと。地域により天然水の中身が違う、日本列島はミネラルウォーターで大きく四つに分かれている、そのページでした。全国のミネラルウォーターすべて〈南アルプス天然水〉かと思っていたら、北陸は北アルプスの水、西日本は大山の水、九州は阿蘇の天然水と!その区分がこの列島を分けているとは!

 
 まあ、冷静に考えてみればそうですよね、各地域に住む人々の舌に慣れた水がいいわけだし、運搬流通コストも下げられるし。なーるほど。
 地方旅行の際、ミネラルウォーターを買って試飲かな!
 
 続いては⋯
 

 
 カップ麺どん兵衛も、中身は列島内で違うらしい。丸餅と四角のお餅の境界線とこれはほぼ重なりそう。味で日本は東西に分けられている。
 コレ、味付け海苔の分布ともシンクロしているような⋯
 
 さらに⋯!
 

高⋯  

 

 安⋯

 
 タクシー初乗りの値段がこんなに県によって違うとは⋯。全国ドコも初乗りは五百円だなんて勝手に思い込んでいた私。そんなことないんですね。高いのは軽井沢だけかと思ってましたが、九州や島根県なども、タクシー高いんですね!逆に鉄道網の手薄な沖縄タクシーは安い!
 
 という、楽しい本でした。
 
 その他、電話番号の区分、動植物の区分など楽しませてもらいました。皆さんも近くの図書館でこの本に会えるかも、本は楽し。
 
 ありがとう、紹介の司書さん!

 まもなくあの猫を胸の中で見送ってから早くも5年、ともに暮らしたかけがえのない猫。二十年と四ヶ月も家族として生きてくれた〈成人式猫〉でした。

 県の動物保護センターから引きとって家族となった女の子で瀕死の子猫でした。気は荒くわがまま、けれども正直、そしてそれはかっこ良くそれは美しい、綺麗な猫でした。アメリカ人が我が家に下宿していたとき、この猫をhuge,と言ってましたから〈巨大〉な猫でもありました。

 

 

 とにかくいつも一緒、寝る時は枕も一緒、猫の鼻息が冷たい冷たい。時々薄目を開けて私の寝顔見ていました。お風呂から上がる時も待っていて、足の雫を全部ぺろぺろ舐めてくれます、それも私のスリッパをちゃんとはいて待っている。長毛なので夏は苦手、夏は玄関のタイルのうえと洗面所のボールの中で涼しく暮らしている、そんな猫。


⋯ うちの仔

 

 猫くぅとそれが最期ぞ戻り梅雨

 

 殺処分ゼロを伝へてやりぬ、虹

 

 一掴みのカルシウムとなり猫帰る

 

 この子が亡くなって、それもあって昭和から暮らす家宅を手放し、この終の棲家の小さなマンションに越して来ました。新居のすぐ近くに地域猫を大切に面倒見ているお寺があって、猫たちに会いに行けます。ここに載せている猫たちは。そのお寺の子たち。この終の棲家のマンションに越してきてよかったことの一つです!引き合わせてくれたのかも。


 ⋯ 

  ↑↓近所の猫寺の子たち
  睨まれてしまふ⋯
 

す  いわゆる一蓮托生⋯

P7170308 

    平安末の歌謡集『梁塵秘抄りょうじんひしょう』の中に一つ蓮という言葉で出てきます。⋯たとえ今生で結ばれない二人であっても、来世では必ずや蓮の花の上に、ともに手を取り合って生まれ変ろうとの強い願いを表す言葉。今は一蓮托生という語をマイナスイメージで使いがちですが、元々の意味は別のものになります。

 

 

 梁塵秘抄が編まれた時代は源平の戦いの只中。若き武将平通盛みちもりと、美女の誉れ高かった小宰相の間には道ならぬ恋があり、叶わぬ縁を来世で蓮の葉の上で生まれ変わって結びたい、一蓮托生…と契り合う。

   しかし通盛は一ノ谷の戦いで討ち取られて果て…平家物語で語られる悲話の一つです。

 

  極楽の翡翠来たれり蓮の花

 

 ⋯  

 

 写真は湘南藤沢の市街地に残る蓮池でのまさかのショット。⋯何だろうこの人だかり、何とカワセミがきてます。カメラマンの押し合いへし合い。割り込んでスマホで撮ろうという私も、かなり身勝手ではありますね。

    そんな小さな蓮池のまわりはびっしり住宅!湘南藤沢のこのあたりの地を鵠沼クゲヌマといいます。鎌倉時代は沼地と海の入り交ざっていた湿地帯でした。

 

 

 ◆夏の和歌 千載和歌集より◆

 

一声はさやかになきてほととぎす 雲路はるかに遠ざかるなり 頼政

 源頼政は平家追討の狼煙を上げ先陣をきり、宇治で討死した源氏の歌人武将。ほととぎすを爽やかに詠む風流心も

 

あはれにもみさおに燃ゆる蛍かな 声立てつべきこの世と思ふに 俊頼

 なおさらに哀れなことであるよ、平然と光を放つ蛍よ、誰もそれぞれに悲嘆の声を上げながら生きるこの世だというに⋯

        
 

 最近は時間があれば和歌集を開いています。和歌の三十一文字を活字に起こしたものは、私には千年前のメール、LINEとして映ります。そうなんだ⋯、同じだ⋯、確かに気持ちが伝わってくる⋯、そんな感じで私に、古人の想いがショートメール、LINEで直に染み込んできます。特に藤原俊成一人で選を果たした千載和歌集が身近に思えます。

    千年前のLINEの三十一文字、恋人同士、関係性ある者同士で、その場で交わし気持ちを伝え、その息遣いが近い⋯。

 休みが取れて、しかも梅雨合間の好天、で箱根登山鉄道あじさい電車のワンデイトリップ、大人の遠足。まず箱根に向かう車窓から素敵な五月富士!梅雨になるとなかなか富士山全景は見られません。右のポッコリは矢倉沢岳、江戸から箱根を目指した街道のランドマーク。早苗田が広がります。

 箱根湯本で登山電車に乗り換えて一駅目の塔ノ沢駅、駅を出るとまもなく、川面50㍍の鉄橋を渡ります。絶景!車内大半は外国人、皆さん窓に釘付け状態になります。  
 スイッチバックの出川停車場からたった今登ってきた出川鉄橋を見る。この鉄橋は国の文化財。

 箱根登山電車の車内はインターナショナル、国際的座席譲り大会。いい感じ。席を譲られたオジイ、オバアのありがとね笑顔満載外交。登山電車は世界がぎっしり詰まっている感じでなんだか温かい、そんな狭い車内。
 そうしていよいよあじさいの車窓へ、いい感じですがここでもやはり今年の紫陽花はもう少し、そういえば昨夏の炎暑と害虫のため、京都ではあじさい祭を中止した寺院もあるのだとか⋯。

 それでもやっぱり、美しい車窓と乗客サービスのゆっくり運転。大平台駅付近はあじさいの盛り。

 

 箱根登山鉄道で見ものの4カ所のスイッチバック。この先の引込線で、電車同士逆方向の上り下りにスイッチ、運転手は前運転席から後ろ運転席に歩いて移動して、発進。
 ⋯ 

     

 
 
  そして今日の目的地は終点強羅駅からバス5分の森林花園、ニコライ:バーグマンさんのガーデン。森の中に美しいガラス張り温室が点在する美しい世界です。

 

 好天、爽やか、空いてる、ここまではオーバーツーリズムもなし、まず森の受付でチケット、ランチを。サンドイッチとスイーツをバスケットに入れてくれて、好きなベンチでどうぞ、方式。


 

  走る人さあいよいよ森の中へ⋯走る人

 ホトトギスが鳴き交わし、ウグイスが鳴き交わし、⋯あぁホトトギスをこんなに近く聴いたのは学生時代の山行以来!感激。托卵なんて言葉も思い出しながら鳥の囀りに耳を傾け、しばししばし。

 元々は個人所有であった箱根の山荘、そのまま環境を引き継いでくれる方としてバーグマンさんが候補にあがり、森を引き継ぐこととなり森林花園に。とにかくモミジの銘木がたくさん、育てたんだろうか、秋はさぞや。    

 以上、箱根大人の遠足でした。