福島県双葉郡広野町二ツ沼の貝化石 その5 | 関東化石採集の旅

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今日は『ホクリクホタテ』です。
詳しい解説は後程です。



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イタヤガイ科
和名 : ホクリクホタテ(左殻)
学名 : Mizuhopecten tokyoensis hokurikuensis
殻長 : 46.55mm
殻高 : 52.68mm
産地 : 福島県双葉郡広野町大字二ツ沼
産出層 : 多賀層群 富岡層
時代 : 新生代 新第三紀 鮮新世 後期


当該標本は、磨耗が激しく、耳状突起及び殻表の微細な鱗片状布目模様が観察できません。
が、放射肋は辛うじて観察が可能です。
また、採集した標本は、この左殻の1個体のみでした。
※ 右殻の標本も採集したかった。(T-T)



『ホクリクホタテ』と『トウキョウホタテ』の大きな違いは、右殻の膨らみ具合と放射肋が分岐するかどうかだそうです。

『Mizuhopecten tokyoensis』は、厳密に表すと『ホクリクホタテ ( Mizuhopecten tokyoensis hokurikuensis ) 』『セマタホタテ ( Mizuhopecten tokyoensis semataensis ) 』『トウキョウホタテ ( Mizuhopecten tokyoensis tokyoensis ) 』の三種類に分類され、生息地域や生息時代が違ってくるようです。
当該『ホクリクホタテ』は、石川県や富山県等の北陸地方が主な化石産地ですが、掛川市や福島県双葉郡広野町(当該標本)など、意外な地域からも産出しています。私は採集したことはありませんが、関東地方でも『ホクリクホタテ』が産出しているかも知れません。




【hokurikuensisとtokyoensis を比較】

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左殻には違いが見られない。




次回の更新は、論議を呼ぶ『イタヤガイ科』の登場です。これが最後になります。