今日の最後は、洋裁。
今日は朝から、雷、大雨、停電でミシンが動かず、午後からの洋裁になりました。
14時半~17時まで最後の追い込みです。
ボタンホールを付けるのに、ミシンの調子が悪く、あわや完成ならずか…と心配しましたが、途中からミシンの機嫌が良くなり無事に、卒業制作が出来上がりました。
ジャーン
袖付けが初めてだったので、苦労しました。
最後まで丁寧に教えて下さったHさんに感謝の気持ちでいっぱいです。
お茶やケーキを食べながらパラグアイの歴史やHさんの経験したお話しを聞くのが好きでした。そんな、洋裁は私にとって居心地の良い場所でした。
本当に楽しかったです。
このパラグアイ生活で、辛い事、苦しい事、悲しい事、悔しい事が沢山ありました。
きっと毎週毎週顔を合わせていると顔を見ただけで何かがあった、雰囲気で辛そうだと察してくれたHさんは、「パラグアイのお母さんだと思って何でも話しなさい、ここで止めておくから…安心しなさい。」と何も言わない私に声を掛けてくれました。
Hさんの言葉の一つ一つが温かく、背中を軽くポンポンと叩く手は心に響き自然と涙が出てしまう…そんな優しい方でした。色々な経験を積んでいるからこそ、発する言葉に重みを感じ、頑張ろう!という前向きな気持ちになれました。
私にとって心の支えでした。
自分が年を重ねた時、Hさんのように、周りの人を包み込むような温かい人になりたいなぁと思いました。
「出会いがあれば別れもある」洋裁をやっていて何人もの人と出会い別れを繰り返して来たHさんの口癖です。
私もその言葉を何回も耳にして来ましたが、とうとう私の番がやって来ました。
今日も「出会いがあれば別れがあるのはしょうがないんだけどね、あなたは辛い時もあったから、見てればわかるよ。」と言われ、色々な事が思い出され涙が出そうになりました。
そこに、私が名付けたサバちゃん登場!(猫ちゃんです)
別れがわかったのか、私の足元に近付いて来てスリスリしてきました。
サバちゃんを抱っこして、お別れをしました。
「元気でね、長生きするんだよ。」
涙がすーーっと無くなり、笑顔でHさんにお礼が言えました。
車に乗り込み、ルームミラーを見ると外でいつまでも見送るHさんの姿が見えました。堪えきれなくなり涙が溢れました。
窓から手を出し私も手を振り続けました。
日本の母もそうでした、いつまでも曲がり角を曲がるまで手を振る姿がかぶり、涙を拭いながら帰りました。
終わったんだなぁ…日本に帰るんだなぁ…とようやく実感が湧いてきました。
………。
洋裁をやっていたおかげで、今では、裾上げやほつれた所の修正などは苦にならず出来るようになりました。
ミシンが苦手だった私ですが、家のミシンが宝の持ち腐れにならずに済みそうです。
3年半本当に、お世話になりました。
心から、ありがとうございました。