冬の風の匂いがして
寒さが身体に染み込んだ
あと少しのこの距離がもどかしい
手を伸ばしていいのだろうか
声にならない言葉たちが
一つまた一つと消えてしまった
嫌だ嫌だと言い続けてきたのに
何も変わらないまま何年と
時は進んでしまった
この環境が当たり前になって
そのまま歳だけ重ねて
大人になってしまった
私は何も変わらない
一番苦しかった時を忘れない
復讐心を生きがいに
フラフラとここまで来てしまった
あぁ誰か私の知らない内に
私をどうか終わらせて
灰色の空ばかり眺めている
空が明るいのは街のせい
サイレンが鳴り響くこの街の
小さな片隅に宝物を埋める
言葉を埋める
ポツリポツリと垂らした言葉を
誰にも見られないように
ひっそり隠す
誰にもあげないよ
あぁ雨の匂いがするね
冬の風が連れてきたんだね
寂しい季節は終わらない
