いままで、色々とありがとう。


そんな出だしでそのメールは始まっていた。

ひととおり読んだが
悲しみは湧いてこなかった。

その出だしの仮名遣いだけが気になっていた。

彼はどのような状況の中でメールを打ったのだろうか。
どうでもよく打ったのか
急いでいたのか
或いは多少の動揺の中で打ったのか

最初の一行あまりの、その仮名遣いに、なぜ私は引っ掛かるのか

彼はあんな仮名遣いをしただろうか。
違和感がある。

「では、お元気で!」

最後にそう書かれていた。


何言ってんだ?


うちら、これからやらなくちゃならないこといっぱいあるよね。


何やってんだ?



本当の決別は



なんだろうか。