映画に絵本が登場すると
ストーリーに入り込み
分かりやすく喩えていたりする
深みを感じます。
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(2017年5月のリライト記事です)
どこに行っても
厄介払いされてきた子マイケル
テューイ夫妻に出会い
家族という居場所を得て
フットボールに打ち込んでいく
原題は「BLIND SIDE」
主人公の暗い生い立ち
出会った新しい家族との関係
母代わりとなるリー・アンは
“彼の人生を変えてあげてる”
と称えられ 首を振る
「彼が私の(人生)を変えてるの」
暗い過去に
目を伏せ 目を背けることで
自分を守ってきたマイケル
父親を知らず
ドラッグに溺れる母親と 引き離された少年は
新しい家族に受け入れられたことで
見ないふりをし やり過ごしてきた出自を
いやでも見ることになる
向き合ったからこそ
守るべきものができた
彼がフットボール選手として守る「家族」は
クォーターバックの死角
勝利のためには
クォータバックに近づく敵を はねのける必要がある
暗部を見なければ
はねのけるべき敵すら わからない
暗部と明部は
ふたつでひとつ
彼の人生でも
生い立ちの暗さを
悲嘆するだけでなく 見つめられたから
テューイ夫妻とも手を取り合えた
というわけね
劇中に
「はなのすきなうし」The story of Ferdinand
という絵本が登場します
この物語を
良く言い表していました
☆☆☆☆★
お気に入りのコルクの木の下に座り
花の匂いを嗅ぐのが大好きな牛
フェルディナンド
ある時
闘牛に使える勇ましい牛を
探しに来た男たちは
その時たまたま
蜂に刺され飛び上がるフェルディナンドを見て
彼こそ相応しい!とマドリードへ連れていく
闘牛場は お祭り騒ぎ
そんなことお構いなしの「はなのすきなうし」は
やって来た女たちの 髪に挿した花の匂いを嗅ぎつけ
闘牛場のど真ん中に どっかりと腰を下ろす
闘牛士が どんなにけしかけようと
意に介さず
静かに 花の匂いを嗅ぎ続ける
とうとう彼は
もといた場所へ 帰されることに
再び
お気に入りの木の下へ座った
フェルディナンド
いまでも彼は お気に入りの場所で
花の匂いを嗅いでいる…
☆☆☆☆★
というお話。
マイケルは(フットボールを)好きでやっているのか
見失いかけながらも
新しい家族という居場所を得て
好きなことを追いかけていく
それは、彼自身で居る為に。
“はなのすきなうし”のようにね♪
家族で 居ることは
生まれじゃない
血縁でもない
戸籍でもない
好きな匂いのそばで、生きること
なのかもしれません
複雑な出自を
運命だとか
変えられないことだとか
一生背負うだとか
それも道のひとつだけど
流れのままに
ただ自身を失わずに
居ることが出来たら
何があっても「好きな匂い」のそばへ
帰ることができる
それは“自身に還る”ことだから。
・・・「BLIND SIDE」納得^_^
ここまでくると「しあわせの隠れ場所」という邦題も
まぁ悪くないかなと感じられる♪
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忘れたくないお話がひとつ、増えました
絵本はシンプル。
そして深いですね♪
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ギフトSCREENING セッション
【スケジュール】
各日11時〜20時
2月
1(土)、2(日)、8(土)、9(日)、11(火・祝)、15(土)、16(日)、23(日)、24(月・祝)、29(土)
★★★★☆
SCREEN(私設)研究所
高橋 早苗
♬プロフィール
「観る」ことは「決める」こと。 わたしのSCREENを選ぶこと。
https://profile.ameba.jp/ameba/parallel13
記事整理も兼ねて
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