本当の人生は、リストの先にある。大切な人と、叶えるリスト ー「最高の人生の見つけかた」 | ​ 観るチカラを、生きる糧に。 ー SCREEN(私設)研究所

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観る映画が、あなたの、わたしの、人生のヒントになる。
ここは、SCREEN(私設)研究所。

潜在数秘術×映画で
「観る」ことと心の関係を
映画を通して読み解いていきます。

…日本では

リメイク版公開中ですね。




201553日投稿のリライトです)





病院で同室になる二人の男

それぞれ余命宣告を受ける


半年。




余命を「知りたい」と思っていた

カーター

「残された日を知れば

 解放された気になると思っていた」


・・・大学で学び、教職を目指す男は

恋に落ち、新しい命を授かり

生きるために、自動車修理工になった

愛する家族を得て、ただがむしゃらに働いてきた


子どもたちが独立、再び妻と向かい合った時

生きることに追われ、45年もの時間を「通り過ぎてきてしまった」と感じる


かつて学んだ、人生でやりたいことを書き出す「棺桶リスト」


余命を知った時

そんなメモすら もうムダと捨てる




一方、病院の持ち主エドワード

才能を活かし 一代で富を築いた男


リストを見た彼は言う

「口より体を動かせよ」

「家に帰って、同情や哀れみで窒息しながら死にたいか?」




リストは

単なる例えだと言うカーター

リストを

「二人で楽しもう」と言うエドワード


二人の男は 病院を飛び出した。






まだ見ぬ世界へ!

いくつになっても 知らない世界がある


スカイダイビング、入れ墨、憧れのマスタング

素晴らしい景色とキャビア

サバンナの動物たち、プラミッド

タージ・マハール、中国、ヒマラヤ、香港・・・

世界中を周る二人



エドワードには

生き別れた娘が


それを知ったカーターは

娘に会う機会をつくる


それが 二人を仲違いさせた

喧嘩別れの 旅の終わり。





カーターが

油にまみれ、人生にくたびれきった修理工ではなく

愛する人の夫に戻って

家族の元に戻った時



喧嘩別れを後悔し エドワードに手紙を書く

そして、抜け出した病院へ戻り

二人で涙が出るほど大笑いして

ボロボロのリストを彼に託す

「あとは頼むよ」と。






リストは 後に遺る者に託されていく




☆☆☆☆★




やり残したことをする

それは あなたの人生そのものじゃない

やってみたかったことをする、それは

あなたの人生を始めるスタートダッシュみたいなもの


やりたいこと、喜びで自分自身を満たした後に

あなたの本当の人生が あるの。




「残された日を知れば 解放された気になる」と思っていた彼だからこそ

棺桶リストは活きたのね。




★★★★☆




二人の男は、それぞれ自身の死と向き合う

それは 周りの人間も



エドワードの秘書マシューが問う

「あの、僕は

(あなたの死と)どう向き合えば・・・」


昨日と変わらない切り返しで答えるエドワード

(一見ドライ、だけど二人の関係性の深さがよく見えるシーン)




一方、カーターの妻バージニアは

病室で一緒になっただけの男と、旅に出るという夫が

理解できない


「現実から 目をそらしてるわ!」

二人は大喧嘩


彼女にとっては、余命半年の夫が

旅に出る?

いつ戻るかわからない?なんて

エドワードに電話で「夫を返して!」と懇願する気持ち、女性は痛いほどわかるはず。



カーターも、エドワードも

人生の残り時間を知り、自らの死と向き合ったからこそ


家族や他人からみたら

まるで意味がわからない“棺桶リスト”をやってみようとする


今まで一番やらなかった

「冒険」をね




棺桶リストの一番の効果は、

やりたいことをやりつくした後に

見える世界は変わるから

必ず変化が訪れる。ということ


それは、周りへも変化をもたらす

人が生きる喜びを取り戻した時

・・・改めて向き合うのは

後に遺す、大切な人のこと




カーターにとって

隣のベッドでイヤミと独り言を呟いていた男エドワードは

旅の間に大切な友人となっていた



リストを「単なる例え」と思い込んでいた自分を、冒険の旅に連れ出してくれたことへの感謝と

恩を返す術がないからと あるお願いをする



これは

カーターからエドワードへ送る

もうひとつの棺桶リスト



カーターの そっと背中を押すアシストで

エドワードは

最愛の娘と再会する


リストの「世界一の美女とキスをする」を

ここで叶えちゃう♪




そしてカーターが死に、集まった人々へ

エドワードは弔辞を捧げる

「彼の人生最後の数ヵ月間は、私にとって最高の数ヵ月間だった」と


おそらく、エドワードのこれまでの人生で

一番やってこなかったこと

「見ず知らずの人に親切にする」こと





死が

二人を分つとも

リストは

叶えられていくのが素敵♪







やがてエドワードにも

死が訪れる

リストはマシューに引き継がれる




荘厳な景色の中に

二人と、しわくちゃのリストを置いて

彼は去る





…まぁ、偏屈なご主人様に仕えていた秘書マシューが

そりゃ二人よか若いけど?

8000メートル級の雪山に独り登れるのか?とか、

2回も登ったわけ?とか、ツッコミどころは多々ありますがw




あのエドワードの才能に仕えていたからこそ

マシューの得たものも、とても大きかったと想像出来るね





棺桶リストの

項目だけに目がいきがちだけど


死を迎える人と

その周りの人たちを見ていくと

また違った目線で見えるもの、沢山あります


後悔を知る大人だからこそ、の

人生の味わい。




☆☆☆☆★


SCREEN(私設)研究所

高橋 早苗


profile

映画音楽好きな母と、TVで観たヒッチコックをきっかけに、映画の面白さに目覚める。新作よりも古い映画に興味を持ち、観た映画は1,083本。

現在は、潜在数秘術をベースに、選ぶ映画と心の関係を詠み解いている。


♬プロフィール

「観る」ことは「決める」こと。 わたしのSCREENを選ぶこと。

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