BBS「BROKEN MIRROR」が聴きたくて^^
「ガンダムUC」を観ていました
ちょうど、兄とのメールのやり取りと前後して
すご〜くシンクロしていた
人って、ちゃんと
必要な時に必要なものを観る(´∀`)
話す言葉は
話している本人が一番聴いている
一年戦争以前からジオン軍所属の彼は
自身が捕虜として収容所にいた間に 故郷を襲った“ガス抜き”と称する敵軍の襲撃で
妻と娘を亡くしている
後に「生きていれば同じ年頃の」少女を救い出し
彼女の養父となり 傍に置いて
共にミネバ・ザビに仕え 戦う同志となるが
亡き愛娘に似た マリーダという名を与えても
また失うかもしれない怖れが
彼女を大切に思う気持ち以上に強く 彼を支配している
彼が ミネバの意に反し
敵の目前で マリーダに武装解除するよう
命令を下すシーンがあります
ミネバが叱責する
「おまえはまだ過去に囚われているのか!
マリーダがいるというのに!」
ジンネマンは声を震わせて
告白します
「理屈では消せんのです
恨みも
後悔も
何もしてやれなかった 何も
怖かったろうに
痛かったろうに
何も」
肌身離さず持つ写真を手に
妻の、子の名を呼ぶ 彼の細い声
・・・愛する家族を守れなった
助けられなかったという思いは
一人残った彼に
<苦しんでいい>
という許可を与えて
どんどん縛っていくのです
その時 マリーダが
常に忠実に ジンネマンの命令を守ってきたマリーダが
生まれて初めて言葉を発した
子どものような声で 彼に呼びかける
「お、お父さん、
わがままを、、
ゆるしてくれますか」
苦しむ養父に 娘は
<あなたの命令以外のことを 私、してもいい?>
と聞きながら
養父が 自分を見るたびに感じてきたのだろう
贖罪のまなざし、それを
<もう 終わりにしていいよ>
というメッセージを 送るのです
大きく目を見開いた父が
崩れ落ちそうになりながら 顔を覆い応える
「ゆるす」
それぞれに傷ついた者同士のジンネマンとマリーダ
弱さが近づき
寄り添い
時に癒されもして
二人は強く信頼し合っているけれど
私には このシーンが
<過去を重しにして
怖れながら共に歩くのはおしまい>
という ひとつの別れのシーンに観えました
別れでもあり 解放でもあり
そのキーワードが「赦す」
父は 娘の力を借りて「ゆるす」
娘が 父の力を借りて「ゆるした」ようにね
本音と弱音を 吐き出すと 受け止めてもらえると
理屈でなく 過去から今に還ってくる
過去目線が 今にスライドする
ひとつ大事なのは
彼の中の 恨みと後悔は 決して
キレイさっぱり消えたわけじゃないってこと
その証拠に ジンネマンは
仲間のクルーから今後を聞かれ
こう答えています
「楽にしてくれ、と言ったら引き受けてくれるか」
傍らには銃が見える
恨みも、後悔も相変わらずある
ただ 心を押しつぶし続ける 罪悪感が
軽くなるの
巨岩が小石のように感じられる
真っ黒に塗りつぶされた心に 光が射すの
その罪悪感 いらなくなるの
本音と弱音を 受け止めてもらえること
これも 赦しのひとつなのですね
父は 娘に応えた後 こうも言いました
「最後の命令だ
心に
従え」
父娘が袂を分つ時
重しを降ろした 二人の心に
外からの命令は いらないの。
|☆|高橋 早苗Facebook
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