<あなたにとって必要な映画>じゃない
最近では、物語は
感情面からしか見なくなってるわw
こんにちは。
高橋 早苗です
2004年のジブリ映画「ハウルの動く城」
公開当時はあまり気にしていなかったんですけどね。
私にとっては今ごろが“見頃”だったようです
ハウルの動く城 [DVD]/出演者不明

¥5,076
Amazon.co.jp
荒地の魔女に呪いをかけられ老婆になったソフィー
町を出て、ハウルの動く城に転がり込んだ彼女に
火の悪魔カルシファーが言います
「ハウルとおいらの契約の秘密を見破ってくれたら
呪いを解いてやるよ」
ソフィーは、老婆になったことで
父親が遺した帽子屋からも、生まれ育った町からも
自身の意見を持たない自分からも離れて
自分の居場所と、愛する人を見つけていきますね
その様子は、とても感情豊か。
物も壊す勢いで怒り、子どものように声をあげて泣く。
老婆ソフィーは、老婆とも思えない軽い物腰で
周囲を巻き込み、“帽子屋の少女ソフィー”のままでは
到底出来なかったことを、叶えていく。
・・・と、主人公ソフィーを中心に観るのが
ごく普通なのだろうけど、私が気になったのは
カルシファーとハウル
この二人です^^
魔法使いハウルは
子ども時代に流れ星を飲み
ハート(心臓)をなくした男
彼は自由を愛し、争いを憎んでいる
…自由に空を飛び回っているように見えますが
その実、私には彼がとても不自由そうに見えました。
戦火の中へ飛び込んでいくけれども
傷つくだけ傷ついて、その命をすり減らしている
彼自身が、ソフィーに告白するシーンがありますね。
「僕は本当は臆病者なんだ。
このガラクタは全部魔女除けのまじないなんだよ。
…怖くて怖くてたまらない」
怖いからこそ、悪魔と取引をしてでもなきゃ
自分の力を使えなかったのかな?
火の悪魔カルシファーもそう。
ハウルの心臓を抱える代わりに、ひとつ処にしか居られない
つまり、 城の暖炉に縛りつけられている。
ハウルにこき使われてると言い、みんながおいらをいじめるんだ!という
(あの自虐っぷりは、まんざらでもなさそうに見えるけどね^_^)
自由を愛し、師匠のもとを去った男と
男の心臓(ハート)を抱えて、ひとつ処に縛り付けられている悪魔
…この二人、男のかなしさやさみしさ代表だな~と感じるのですよ。
ソフィーの恋愛成就を描いているように見えて、実はこの二人が真の主役というか
監督は二人の男(敢えて、カルシファーも男よばわりしますが^_^)を描きたかったのじゃないかしらん。
「守るべき者ができた」と告げて
戦火の中へ飛んでいくハウル
「おいらだけじゃだめなんだ」と
ソフィーの一部をねだり、おさげ髪を食べて
大きなパワーを発揮するカルシファー
ソフィーは、ハウルを称してこう言いますね
「私たちがここにいる限り ハウルは戦うわ
あの人は弱虫がいいの」
監督が一番描きたかったのは
男どもの弱さと無垢、なのかな~ってね^^
一番、外には晒せない部分でしょ。
それが、動く城がつながっている外の世界
「黒い世界」。
(ドアの右上にある、黒い出口^^)
映画はハッピーエンドで終わるけれども
この男ども二人、
ソフィーの予想を超えた世界を
ずっと内に持ちつづけるのでしょうね。
それが、あのお城のドアなわけね。
ラストシーンで空を飛んでいた「動く城」のドアにも
きっとあるのよね
ハウル曰く「自由に生きるのに必要なだけ」の名前と同じように
あの黒い出口が。
魔力をなくしたおばあちゃん(荒地の魔女)はこう言っていますね
「男なんか仕方のないものだけどさ。
若い心臓はいいよ。
それに可愛いからね」
…仕方のない者が
ここに二人(´∀`)
(マルクルも成長したら、ああなるのかしらん?)
|☆|Facebookでも日々感じること、書いてます
フォロー、コメントはいつでもどうぞ( ´∀`)