機嫌良く流れるー「マザーウォーター」 | ​ 観るチカラを、生きる糧に。 ー SCREEN(私設)研究所

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観る映画が、あなたの、わたしの、人生のヒントになる。
ここは、SCREEN(私設)研究所。

潜在数秘術×映画で
「観る」ことと心の関係を
映画を通して読み解いていきます。






小さな町

風が吹いてくる
聞こえてくるのはせせらぎ





バーにはウイスキーしかないらしい
コーヒーしかない店
豆腐屋さん・・・も豆腐だけみたい





開店前だろうか
コーヒー店の掃除をする彼女の姿に
うちの窓ガラス最後に拭いたのいつだっけ・・・
と考えてしまった。





バーの常連?椅子を直してくれた彼は
工具箱抱えて建具屋さん?
静かに町を闊歩?する彼女が食べる豆腐、やけに美味しそう
小さい子供を抱っこして歩く彼は銭湯屋さん
その子を中心にして、皆が出会っていく。






みんな
どうやって暮らしてるんだろう?
という素朴な疑問がわいて、同時に
あっみんな雇われてないんだ
と気づき。
サラリーマンじゃないのよね。
追われてない。





リアルさが希薄な気がしたけど
ゆるく
しなやかと言えばいいのかな。
ポスターで見た

 あしたへは
 だいじなことだけもっていく

がアタマの中でぐるぐる回る。




川がさらさら流れるように
足音や
息遣いや
ひとりごとなんかも聞こえそうなほど



そうか
音(サントラ)がなかった。
あるんだけど、出し抜けに響いてきた時に
音楽ジャーンと鳴り響いている中で進んでくストーリーと
こっちが息をひそめて見守る中で起こる出来事の
違いを見たような気がした。
ドキュメンタリーじゃないけどね。



ウイスキー
コーヒー
豆腐
銭湯
みんな“水”。



豆腐屋の前で買った豆腐を食べた彼女が
挨拶がわりみたいに言う

 「今日も機嫌良くやんなさいよ」



いつの間にか忘れてしまった
日々を味わう愉しみを

水のそばで暮らすことで
取り戻せるなら
どんなにか幸せだろうか。



毎日
水に触れる度に
その感触だけに耳をすますことができるなら
少しは
彼女たちのように
流れていくことも
できるのかもしれない。


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