「星野道夫の宇宙」展 | ​ 観るチカラを、生きる糧に。 ー SCREEN(私設)研究所

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観る映画が、あなたの、わたしの、人生のヒントになる。
ここは、SCREEN(私設)研究所。

潜在数秘術×映画で
「観る」ことと心の関係を
映画を通して読み解いていきます。




彼の言葉にはすっかりヤラれている赤い蛇だが、
実のところ写真は、印刷物以外あまり観ていない。
ガイアシンフォニー上映会で少し・・・
それも映画の圧倒的な情報量に押されてあんまり記憶になかったり(笑)



彼が好きだというエンヤの歌声が響く中
狭い催事場いっぱいに飾られた写真と言葉
そして短い映像が2つ。



等身大だろうか?
立ち上がった白クマの2つのパネルにはさまれたコメント
 「お元気ですか。」

・・・可愛い。



多分偶然に出来たのだろう青い氷のトンネルは
ダグ・エイケンを思い起こさせた。



並んだ写真のどれもが、厳しい寒さを感じさせてもどこか、暖かい。
厳しさを知っている優しさ、みたいなもの?



2002年とクレジットされた映像では
色んな人が彼について語っている。
「地球交響曲第三番」で声を詰まらせていたビル・フラーは
とても穏やかな表情で笑いながら“ミチオ”の話をしてた。
相変わらず裸足で(恐るべし!)。

彼やジニー・ウッド、そして直子夫人の表情に
それだけの時間が経ったのだと改めて思う。

その間ももちろん
彼の観ていた世界はとどまることがなかった。

ムースもグリズリーもサケもハクトウワシもオオカミもクジラもブラックベアもゴマフアザラシもアカリスも。



生き死には繰り返し
落ちた花は季節が巡りまた花をつけ
ワスレナグサも誰に見留められなくとも同じようにまた。



彼の死と同時に彼の事を知ったから、そのことに気をとられていたというか。



きっと彼の惹かれ観ていたアラスカという土地
全身で感じ写真で言葉で話してみせてくれた世界は
私がこうしてココで彼の写真を観ている日常の続きと同じ
今こうして息をしてる今、どこかでオーロラがあらわれワタリガラスが鳴き誰かが犬ゾリを走らせている、
きっと何も特別なものなどない、それなのだ。



「第三番」をもう一度観たくなった
(・・・思うツボ?笑)。

見逃してしまっただろう景色が沢山ある。ハズ。



 「熊のスゴいところは
  一撃で人間を倒せるところなんですよね」


と話す彼にもう一度会いたい。