歩く書物が集う森ー「華氏四五一度 Fahrenheit 451」レイ・ブラッドベリ | ​ 観るチカラを、生きる糧に。 ー SCREEN(私設)研究所

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観る映画が、あなたの、わたしの、人生のヒントになる。
ここは、SCREEN(私設)研究所。

潜在数秘術×映画で
「観る」ことと心の関係を
映画を通して読み解いていきます。




家屋はすべて
完全な耐火建築となった未来

ガイ・モンターグは
ファイアマンーその世界では禁じられていた、書物を焼く仕事ー
焚書係をしていた。



機械シェパードが見つけだし
警察が“隠匿者”を連れ去った後の無人の家に
肩に担いだタンクからホースで石油を撒き
火をつける・・



石油の臭いが
香水代わりになってしまうほど
なんの疑問も持たず勤めてきた彼は
ある夜、隣家の娘に出会う

「ずっと昔、火事をあつかうお役人の仕事は、
火をつけるのじゃなくて、
消すことだったんですってね」


ー彼女をきっかけに、彼の毎日がほころび始める・・・



“ほころび”はずっと前からあって
気づき始めたと言った方が近いかも

耳にはめる超小型ラジオの名前が
「海の貝」って
名前がいいよな~。



部屋中を
「テレビ壁」に囲まれるのは
どうだろ~?って思うけど



何かを禁じられた世界には
必ず、それに抵抗する人間がいる



追われる身となった彼が
機械シェパードからも逃れて
たどり着いた森には
焚書係として慣れ親しんできたのとは違う“火”があった

抵抗する人々。
活字をその手に取り戻した日には
暗唱して印刷できるよう
本を自らの記憶にしまい込む人達




「歩く書物」が集う森・・・
彼もまた、ずっと以前からそうだった。



トリュフォーの映画では
ちょっとロボットチックな(?)キャラが楽しめます。

本を読む楽しみを持つ者としては
書物を禁じられて
ラジオとテレビだけ与えられてる世界は
なんだかとっても窮屈。

ラジオもテレビも
自由なようでいて縛られてるみたいだし。

現在でも
ある意味そうかもね。


選んでいるつもりだけど・・・
果たして?


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