「アインシュタインの夢」アラン・ライトマン | ​ 観るチカラを、生きる糧に。 ー SCREEN(私設)研究所

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観る映画が、あなたの、わたしの、人生のヒントになる。
ここは、SCREEN(私設)研究所。

潜在数秘術×映画で
「観る」ことと心の関係を
映画を通して読み解いていきます。

1905年
あの有名な特殊相対性理論が発表された年
アインシュタインが毎晩見ていた・・・
夢ではありません。

見ていたかもしれない
これはフィクション。



こんだけ鮮明に夢を覚えてたら
夢日記も楽しかろうね




  時間は円環
  時間は水の流れ
  機械時間と肉体時間
  時間が絶対の世界
  時間の静止した世界
  時間のない世界・・・



日付は1905年4月14日から6月28日
ー26歳のアインシュタインが毎日のように見た夢は
時間のカタチがさまざまに変化していた



万華鏡か合わせ鏡か・・・
彼は夜毎奇妙な夢を見ながら
新しい時間理論を完成させていく



話は、彼が書き上げた書類を握りしめて役所に出向き
そこでタイピストの出勤を待つ間に語られている。

思い出す、にしてはあまりにリアルだが
「彼の研究は乗っ取られた」なんて語られているあたり
相当強烈だったのでしょう(笑)


  この世界は1907年9月26日に終わる


って夢が面白かったな。
よく「明日世界が終わるとしたら何をするか(食べたいか)」って聞くでしょう?
けど“終わっていく”様子を語る人はいないよね。
それがしっかり言葉になっていて。

へぇ~って
面白がりつつ読んだ(笑)。

・・・ブラッドベリぽいかなぁ
と一瞬感じたけど、あそこまで詩的じゃぁない。
そこはやっぱり現役物理学者だね。



時間が逆に流れる世界
人がたった一日しか生きない世界
時間が気まぐれに流れる世界
未来のない世界
かりに人間が永久に生きるとしたら
時間が量ではなく質であるとしたら



・・・んなとこ放り込まれたら
怖い…そこは夢だから。

覗き見るような楽しさで
お読みいただけます。(笑)


アインシュタインの夢アインシュタインの夢
アラン ライトマン Alan Lightman 浅倉 久志

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