毎日がスケジュールでいっぱい
妻とは冷えきり
一人娘とは会話もない
やり手の敏腕弁護士が
ある日重傷を負う
目が覚めた時
体は動かず
家族どころか
自分の声すら忘れていた・・・
リハビリ施設で
不味い卵料理を食わされ
初めて
自分の声を聞く
びっこを引きつつ歩けるようになっても
トレーナーのジョークに応えられるようになっても
妻や娘は
他人にしか見えない
退院を拒否するヘンリー
靴ひもを結ぶのに手こずる彼に
娘が結び方を教える
「誰に教わった」
「パパよ」
「灰色のカーペット、・・・どこにあるかな」
「うちよ」
わずかに思い出した
“灰色のカーペット”を頼りに
退院を受け入れる彼
自宅の匂いは覚えているが
仕事人間だった彼には手持ち無沙汰
“散歩”に出て
子犬を買って戻るが
妻が怒っているわけが分からない
娘に図書館に連れていかれても
字が読めない
友人に
「君は僕の友人なんだね」
と確認する始末
“敏腕弁護士”だった彼の友人たちは
仕事に復帰できない彼を
冷笑する
・・・それに気づき落ち込む
娘を寄宿学校へ入れること
以前の裁判での自分の仕事ぶり
・・・過去に自ら決めてきたことさえ覚えていない
ただ、今の彼は
新しい環境に不安がる娘を
勇気づけてあげることができる
戸惑いながらも
妻を受け入れ
愛することができる
そして
過去を知っていくうちに
冷え切っていた間の
裏切りに気づく
・・・観てると
ビーグルだっけ
犬飼いたくなるよ
象徴的なんだよね
記憶を失った後の彼は
あきれるほど真直ぐだ。
裁判で負かした原告に
謝りに行っちゃうほど(笑)
・・・過去の自分の姿に
驚き途方に暮れるけれど
過去の自分を
他人のようにしか見られない分だけ
仕事に戻れなくて焦るとか
そういうのがない
つまり絶望はない
だから
ちょっと安心して観ていられちゃう
(お話としてはどうなんだろうとも思うけれど)
逆に言えば
奥様の方が大変だったろうな
と思っちゃうね
その辺が描かれてはいない辺り・・・
まぁそこまで描いちゃうと
長ったらしくなって
退屈なのかもしれないけど
欲をいえば、
「ずっと一緒に離れずに暮らしていこう」
と言った彼が
どんな仕事を選んだか
見たかったな
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