海面に見せる! | bitter Orange

海面に見せる!

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今日は、気分を変えて「ウィンドウズ標準の~~~~....」でなく、久しぶりに本業?のCGソフトを使った「海中」について書いてみたいと思います。(といっても方法じゃなくて、どんな様子で作られていくかの「過程」を書くので、ゆる~く見ていただければ)

完成形は、↑の記事のタイトル画像です。まぁ、海中っぽいですよね(汗


泡の表現をもっと上手にすれば....と愚痴っても仕方がないので、どんなふうにこの「海中」が作られていくのかを見て行きましょー。




まずは、真っ白な何もない状態です。「真っ白じゃないじゃんwww」....。ですよね~(笑
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基本的に、本格的なCGソフトや画像編集ソフトを使う場合は、背景がチェック柄になっていることが多いです。(背景を黒にしている方のほうが、きっと多いです)

もし背景が白だったら....「白い四角形とか書いても、どこにあるか分からねぇよ」ということになります。

ちなみに、動画を書きだしたときには、チェック柄の部分は黒になります。





次に、「海面」を作っていきます。というわけで、なんの変哲もない長方形を作ります。
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次に、「カラーカーブ」というエフェクト(画像効果....ですかね?)を使って、グラデーションの色をつけます。
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そして、「フラクタルノイズ」というエフェクトを使って、波紋のようなうねりを作ります。
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なぜにフラクタルノイズ?と思った方。まぁそうですね。なんで、「海面」を作るのに「ノイズ」を発生させるエフェクトをかけるんだ?と。

ここが重要なのです!? ここで「海面」をつくろうと思ったら、そこで試合終了です(笑)

「海面を作る」のではなく「海面に見せる」のだっ!

限られたエフェクトを使って、いかに海面に近づけるかがポイントになります。「波紋エフェクトないじゃん~。だから作れねぇ~わ~」と諦めたら、そこで試合終了です。(ちなみに、スラムダンクは見た事無いです(汗))

「波を作りたいから、波のエフェクトでポチッとな」というようには、現実うまくいきません。数十種のエフェクトを組み合わせ、応用してさまざまな効果を生み出すのがCG制作や動画編集のポイントです(たぶん....はい。)

なので、「海中」を作りたいから、海関係のエフェクトばかりを見ていても、なかなかうまくいかないものです。




というわけで、フラクタルノイズをもう1回かけて、水面の明るいところと暗いとこを作ります。
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そして、海面の色を4色グラデーションエフェクトで補正して海面は完成です。
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次に、海底を作ります。とりあえず長方形を作ります。
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そして、4色グラデーションエフェクトを使って、色のグラデーションをつけます。(カラーカーブと似たような感じです)
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海底もフラクタルノイズエフェクトを使って、海底の明るいところと暗いとこを作ります。これで、すこしデコボコ感がでます。
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そして、今度は「明度&コントラスト」というエフェクトを使って、色を修正します。これで海底もOK。
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つぎに、「奥」を作ります。「海面」と「海底」の画像の間に、灰色の長方形を差し込みます。手前から「海底の画像」、「長方形」、「海面の画像」と並んでいるようなイメージです。透けてます。(スクリーンで合成しているため、すこし透けています。←ちょっと詳しい人向けの解説)
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そして、これもカラーカーブエフェクトで色を付けて完成です。
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後の理由で、カラーカーブエフェクトで全体の中心部分を暗めにして、全体の色を補正します。
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そして海上の天気が「晴れ」で、浅瀬の設定なので、光が差し込んでくる「ライトバースト」を再現したいので、「CC Light Rays」エフェクトでライトの表現を追加。そのため、明るくなっています。

(「CC Light Burst」というエフェクトもありますが、これだとバーストしすぎるので、あえて使っていません)
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最後に、「CC Particle World」というエフェクトを使って、泡をつくれば完成です。すべて、標準搭載のエフェクトだけです。
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そして、できた動画が↓。標準のエフェクトを使いつつ、3Dレイヤーで作ることによって、奥行きも再現できます。(クリックで多分再生できるはず)


という感じです。海中を進むという映像1つにも、実は並々ならぬ努力が詰まっていたりするものです。プラグインという、素晴らしいものを使えば、一瞬で終わったりするんですが....(泣