Alice au Pays des Merveilles

Alice au Pays des Merveilles

L'homme n'est qu'un roseau, le plus faible de la nature ; mais c'est un roseau pensant.
(人間は考える葦である。パスカルのパンセより。)

考えたことをことばにするだけなのに、書きながらまた考えている。

Amebaでブログを始めよう!
自分が考えたことや悩んだことは、他の人も悩むかもと思い、
書き残してみようと思います。
ちょっと役に立つことを書きたいと思ったのと、
自分で忘れてしまったときに見るかもという備忘録的な意味もこめて。

あなたは、iPadをお持ちでしょうか?

私は昨年iPad miniでiPadデビューしました。

情報がたくさん流れてくると精神不安定になりそうなので、
ニュースの類は見たいときにだけ調べることにしています。
現代社会から取り残されそうですが。

で、iPad mini Retinaモデル。
そろそろ発売日が発表されるかなと思って調べたら、
翌日が発売日で予約受付中、とのこと。
Apple Storeでの受け取りは当日朝からネットで予約。

前日の発表だったらしく、もう1日前に調べていればまだ発表前。
1日後だと発売後。
どうやら、絶妙なタイミングで調べてしまったらしい。

これは運命かなと勝手に思い込み、買いました。
発売日にApple Storeで。

iPad mini、画面が広くて便利ですね。
(iPhone比。iPad比では当然小さいハズですが持っていません。)

でも、画面に出てくるキーボードが大きくて何だか不便。

キーボード結合


そんなあなたのために、用意されています。

キーボードを分割。

【設定 > 一般 > キーボード】で「キーボードを分割」をオンにします。

キーボード設定

あとは英語キーボードが画面に出ている状態で
2本の指でキーボードを引き離すようにピンチアウトします。
(写真を拡大するのと同じ動きです。)

キーボード分割下

ポイントは英語のキーボードでピンチアウトすること。
日本語キーボードのときはピンチアウトしても、触った文字が入力されるだけで
キーボードが離れてくれません。
英語のキーボードでやってから、日本語のキーボードに切り替えることは可能。

キーボード分割下J


ちなみに、キーボードマークを長押しすると「分割」という選択肢があって
キーボードが分割されるのですが、

キーボード分割中央

なぜかキーボードが画面中央へ飛んでいきます。

画面の中央にキーボードなんて誰が喜ぶのかわかりませんが、
今のところ、そういう仕様のようです。

それでは、「キーボードを分割(下寄せで)」、是非おためしください。


◆おまけ。

Apple公式のPages(Wordみたいな文章入力など出来るアプリ)で
フランス語を入力したら、赤い点線の下線だらけに!(しかも結構太い)
スペルチェック機能があるのですね。
高機能だけど、うっとうしい・・・。

フランス語キーボードなら赤線が出ないのではと思ったものの、
フランス語キーボードはqwerty配列ではなくazerty配列なので
慣れるまで時間が掛かるし。

そうだ、フランス語(カナダ)ならうまくいくのでは。

これで解決しました。Pagesは変換予測も使えるので意外と重宝します。
フィギュアスケートは世界選手権を終えてシーズンオフに入ったけれど
先日ユーリャ(←ユリア・リプニツカヤ選手)のことを書いたので
備忘のためにこのことも書いておこうかと思います。
シーズン初めに思ったときの強い印象をうまく表現できないかもしれないけれど。


地元開催のオリンピックで、且つ有望な選手も多い中
最大の3枠を確保することが出来ず、2枠となったロシア女子。
このロシア女子の2枠が誰になるかについて、ワクワクしていた。
ここまでの流れからすれば
アデリナ・ソトニコワ選手は選ばれると思っていたので
もう1枠が誰になるか楽しみにしていた。

そんなシーズンが開幕した。

フリープログラムの6分間練習で
最近のフィギュア女子ではあまり見たことのないような赤い衣装が目に留まった。
その赤い衣装は、ユリア・リプニツカヤだった。

julia


赤の衣装といえば
アデリナの真っ赤なボレロもインパクトがあったが
それとはまた違った世界観だった。

透け感だったり、ヒラヒラだったり、キラキラだったり、時には羽だったり
そういったものが前面に押し出されているものに見慣れているなか
コートのような見た目の赤を纏ってユーリャは登場した。

選んだ曲は「シンドラーのリスト」だった。

シンドラーのリストは基本的にモノクロームの映画。
白と黒の世界の中に鮮烈な印象を残す赤のコートの少女が出てくる。
ユーリャが表現しようとしたのはその少女ということになる。
物悲しい、何かを憂うような描写は、赤の少女とシンクロした。

このプログラムをオリンピックで見たいと思った。

ユーリャは昨シーズン(2012-2013)のGPシリーズでシニア参戦した。
カラダが異常にやわらかく、それはそれでスゴイけれど
それ以上の感想はなかった。
しかし、私は手のひらを返したように
ロシア女子のもう1枠(と決め付けていたのは私の偏見です)に
ユーリャを押すことに決めた。

それだけ、このプログラムは衝撃だった。

ナチスによるユダヤ人のホロコーストを描いた映画の曲を
15歳の少女に演じさせることなど普通は考えないだろう。

プログラムへの評価と共に、情報が少しずつ出てくる。

映画を見てこの曲をやろうと選んだのはユーリャ本人で
周囲は反対したし、振付師探しも難航した。
衣装のデザインも自ら手掛け、納得いくまで何度も直しを入れた。

与えられた選択肢で生きていたのなら、ユーリャの選択はありえなかった。

ユーリャは自らの声を自然に聞き取って自由に選んで、
反対されても自らの意思を貫き通して、赤の少女を演じきった。

そして、今シーズンの階段を駆け上がっていった。

このプログラムは彼女を代表する名プログラムになった。
選択肢を与えられるのを待つのではなく、自ら選択することを教えてくれた。
若いのにすごいのか、若さゆえなのか。

結局のところ、年齢は大して関係なくて
個に因る部分が大きいのかもしれない。

次のユーリャの選択を楽しみに来シーズンを待とう。


photo:www.kremlin.ru
フランスの哲学者サルトルが「対自存在(人間)」を表したことば
「それがあるところのものであるのではなく、それがあらぬところのものでありうる」

哲学者はなぜこうも難しく言うのだろう。
まるで呪文のように思えた。
一瞬では意味が取れず、更には妙な言葉遊びのような語感に
魔法少女が唱えている場面が思い浮かんだ。

「魔法の天使クリィミーマミ」は、去年から今年にかけて30周年記念だそうだ。

主人公の森沢優は魔法のステッキでクリィミーマミに変身するが
そのときの呪文が

「パンプルピンプルパムポップン、ピンプルパンプルパムポップン」

どことなく似てると思うのだけど。
サルトルが聞いたら怒るかな。


さて、サルトルのことばを私が理解できているかは、あやしいところだけれど
間違えを恐れずに言うのであれば

「(人間は)今の自分を定義づけて存在しているのではなく
今はそうではない自分に変化するものである。
否定的に取ると、
人間は危ういものでいつでも変わりうるもの=無、
ということであるが
今の自分が全てではないからもっとよくなるはず
と肯定的に取ることもできる。」

こうしてみると、森沢優は優ではなくマミでありうるといえ
どことなく似ていると思った感覚は
当たらずといえども遠からずでないだろうか。


もし、魔法少女が
「それがあるところのものであるのではなく、それがあらぬところのものでありうる」
と唱えたら
それは攻撃や回復の呪文ではなく
変身の呪文になるだろうなと思った。

哲学をテーマにわかりやすくアニメにした作品とかあるのかな。
ただ、作者がきちんと理解してくれていないと
雰囲気だけの作品になってしまう怖れはあるのだけれど。