GETZ/GILBERTO+50

イパネマの娘などの名曲が収められ、ボサノバを世界に広めた、
不朽の名盤『GETZ/GILBERTO』の録音からちょうど50年の今年、
『GETZ/GILBERTO+50』という凄いカバーアルバムが6/19にリリースされました。
まず総勢19名の参加アーティストを見て下さい。
Produce,Arrange,Guitar: 伊藤ゴロー
Vocal: 土岐麻子、布施尚美(naomi & goro)、細野晴臣、坂本美雨、カヒミ・カリィ、TOKU、原田知世、沖樹莉亜
Tenor Saxophone: 菊地成孔、清水靖晃
Piano: 山下洋輔、坪口昌恭、坂本龍一
Cello: ジャキス・モレレンバウム
Bass: 鈴木正人、秋田ゴールドマン
Drums: 栗原務、みどりん
Associate Producer: 中原 仁
とにかく豪華!
キャリアもジャンルも違うこれほどのメンバーがよく揃いました。
あと個人的な話になりますが、大好きなドラマーみどりんと、
私がブラジル音楽の師として敬愛している中原仁先生が、
アソシエイトプロデューサーとして参加されているので、
発売日には、盆と正月が一緒にやってきたような興奮ぶりでした。
このメンバーなので、素晴しいアルバムになるだろうという予想はつきますが、
実際聴いてみると、予想をはるかに超える素晴しさに圧倒されました。
まずボーカルの割り振りが見事!
曲順に、旬の土岐麻子が①イパネマの娘。難しいと思う②ドラリッシには本職の布施尚美。
③プラ・マシュカール・メウ・コラソンの細野さんの見事なはまりっぷり。
坂本美雨の爽やかな④ヂサフィナードから一気にウィスパーなカヒミ・カリィの⑤コルコヴァードへ。
日本人離れした声を持つTOKUの脱力系⑥ソ・ダンソ・サンバ。
唯一のインスト曲⑦オ・グランジ・アモールは、あえてボーカルを入れず、
憂いあるジャッキスのチェロと坂本教授のピアノにフィーチャー。
ラスト⑧ヴィヴォ・ソニャンドは、永遠に時を駆ける少女の原田知世。
聴いてない方には、さっぱりわからないだろう事をつらつら書きましたが、
非常にメリハリがあって、色彩豊かに再生されています。
そして私が面白いと思ったのが9曲目のボーナストラック。
えっ!それつけちゃうの?という意外性が、このアルバムを更に面白くさせています。
本家、アストラッド・ジルベルトが日本語で歌うイパネマの娘。
わかり易い日本語の歌詞をガーリーに歌うアストラッド、かわいくてたまりませんね。
アイドル時代の風吹ジュン「愛がはじまる時」を彷彿とさせます。
と、話がそれてしまいましたが、
こうして広がって行くのもブラジル音楽の良さだと思うのです。
このイパネマの娘の日本語バージョンは、ブラジル音楽好きなモデルで歌手の
沖 樹莉亜が、やや甘さ控えめに歌っています。
まだまだ書きたいことはありますが、と言うより、
肝心なことを書いていない気がするのですが、
『GETZ/GILBERTO』がそうであるように『GETZ/GILBERTO+50』もまた、
永遠に愛されていく素晴しいアルバムだということが、
少しでも皆さんに伝わったのなら幸いに思います。
最後にこのアルバムに関するリンク先をまとめて終わります。
おつき合いどうもありがとうございました。
■ 『GETZ/GILBERTO+50』 【ユニバーサルミュージック公式サイト】
■ 『GETZ/GILBERTO+50』全曲ダイジェスト試聴映像 【youtube】
■ 『ゲッツ/ジルベルト+50』菊地成孔による解説 【Web Magazine OPENERS】
■ Associate Producer中原 仁先生のブログ 【4/19付記事】【6/19付記事】
■ 『Getz/Gilberto+50 リリース記念試聴会』Ustream配信映像 【LeTabou Workshop Broadcasting】