みなさんこんにちは。

元パラリーガルの「ゆゆ」です。

当ブログは、10年間法律事務所に勤めてきた私が、

法律問題で困っている方にむけて有益な情報を配信していきたいな…

と思い立って始めました!

どうぞよろしくお願いします。

 

今回は、交通事故の慰謝料請求についてです。

参考にさせていただいたのは「横浜クレヨン法律事務所」さんの記事です。

 

 

 

交通事故の慰謝料いくらになるの?

みなさんは、交通事故の慰謝料っていくら程度になるかご存じですか?

交通事故の慰謝料は、個々のケースによって金額が全然違ってきます

 

そもそも慰謝料っていうのは、精神的苦痛に対して支払われる損害賠償金のこと。

でも、精神的苦痛を数値化することなんてできないし、

どれだけ辛いと思っていても、それを人に理解してもらうのは簡単ではありませんね。

 

そこで、交通事故の慰謝料では、

入通院が必要な場合や後遺症が残った場合など

受けた精神的苦痛が大きければ大きいほど、慰謝料の金額が高額になる仕組みになっています。

本当に辛い気持ちの渦中の方にとっては、到底納得できる話ではないかもしれませんが、

一定の計算基準をもうけることで、公平に慰謝料を計算してるってわけです。

 

 

慰謝料が高額になりやすいケース

では、どういった状況だと慰謝料は高額になりやすいのでしょう?

具体的には以下のケースだと高額になりやすいです。

 

1. 事故や治療中に強い痛みを伴った場合

2. 事故により退職・廃業を余儀なくされた場合

3. 事故により流産・中絶を余儀なくされた場合

4. 加害者の態度が横柄な場合

 

その他にも、被害者に後遺障害が残った場合は、「逸失利益」を請求できます

後遺障害が残ってしまえば、労働力も低下してしまいます。

逸失利益とは、将来得られるはずだった収入への補償です。

 

上記に該当している方は、慰謝料が高額になりやすい傾向があります。

 

 

慰謝料相場の例をご紹介

では次に、「むちうち」を例にとって、

実際の慰謝料相場についても見てみましょう。

 

むちうちとは、車に追突された衝撃によって、

神経や軟部組織を損傷してしまう症状の総称のことです。

交通事故の場合、非常に多くの方がむちうち症に悩まされることになります。

 

そして、むちうちの場合の慰謝料の相場は、

「入通院期間と後遺障害認定」によって金額が大きく変わってきます。

 

1.通院3か月(完治)

痛みやしびれなどの自覚症状のみの場合、53万円程度

 

2.通院6か月(完治)

痛みやしびれなどの自覚症状のみの場合、89万円程度

 

3.通院10か月(後遺障害14級)

痛みやしびれなどの自覚症状のみの場合

認定等級は14級の場合、223万円程度

 

4.通院8か月(後遺障害12級)

組織や骨などに異常がみられるほど重症の場合

認定等級は12級の場合、422万円程度

 

どうでしょう?

後遺障害が残るか残らないかによって、大きく金額が変わってきますね。

上の2つは、入通院慰謝料のみですが、

下の2つは、入通院慰謝料に加えて後遺障害慰謝料も支払われているため、

これだけの金額の差が出てくるのです。

 

後遺障害認定を受けるために

となれば、後遺障害認定を受けられたほうが、もちろん良いですよね。

しかし、保険会社としては後遺障害慰謝料を追加で支払うのは痛手です。

他覚症状(医学的に客観的に捉えることができる症状)があれば、ぐうの音もでないところですが、

自覚症状のみの場合は、後遺障害が認定されるかどうかは非常に重要です。

 

一見、軽傷に見える症状の方であっても、

実は本人の自覚が足りていないだけで、相当なケガをしていることもあります

 

しっかりと自身の症状を医師に伝えていなかったばっかりに、

完治したと誤解されてしまうことだってあるのです。

 

すこしでもご自身の症状についておかしな点があれば、

「今日は調子が悪いだけ」「少し経てば良くなる」

といったように、勝手に判断しないようにしてください

そして、必ず専門家に相談するようにしてください

 

 

弁護士に依頼するだけで金額UP

どうしても自分から言い出せない場合は、弁護士に頼るのが良いです。

弁護士であれば、保険会社との交渉をすべて任せることができますし、

場合によっては担当医と意見交換等をして、有利な診断書を作成してもらえる場合もあります。

 

また、弁護士に依頼をしたというだけで、間違いなく慰謝料額が上がります

というのも、慰謝料には以下の3つの算定基準があります。

 

1.自賠責基準

2.任意保険基準

3.弁護士基準(裁判基準)

 

自賠責基準というのは、最低限必ずもらえる慰謝料額のこと。

任意保険基準は、保険会社が独自に算定している慰謝料額です。

そして、弁護士基準というのは、弁護士や裁判所が適正だと考えている基準です。

 

本来、被害者は全員、弁護士基準による請求権を持っています

しかし、被害者の方に知識が足りないのをいいことに、

保険会社側は有耶無耶にしたまま一方的に合意を取ろうとするのです。

 

極めつけは、「こっちは裁判してもいい」といったように、

一般の方にとっては難しい裁判を引き合いに出してくることもあります。

 

被害者に方にとって、慰謝料問題が長引くのは避けたいのが本音。

何度も交渉の電話を重ねることのほうが苦痛です。

すぐに支払ってもらえるなら、この金額でもいいかも…

といった思考になってしまうのも無理はありませんよね。

 

本当に適正な支払いを受けるためにも、

交通事故の慰謝料請求は弁護士に依頼するのが最も賢明です

 

 

弁護士費用特約を利用しよう

弁護士に依頼する際は、「弁護士費用特約」を利用してくださいね

弁護士費用特約というのは、以下の保険についているケースが多いです。

 

1.自動車保険(家族が契約者でも使える場合あり)

2.生命保険

3.火災保険

4. 医療保険

5.クレジットカード(カード会社によって違いあり)

 

弁護士費用特約を利用すれば、保険会社が弁護士費用を負担してくれます。

金額によっては、被害者は弁護士費用を払うことなく依頼できます。

 

また、弁護士費用特約を利用する場合、

自分が選んだ弁護士に依頼できない…

被害者にも過失があると使えない…

といった誤解がよくあるのですが、そんな心配はありません。

 

自分が依頼したい弁護士に依頼することができますし、

被害者側に過失があったとしても、よほどの重過失、もしくは故意

でもない限りは、弁護士費用特約を利用できることになっています。

 

さらに言えば、弁護士費用特約を使っても保険等級はダウンしません

翌年度からの保険料が増額される心配もないので、積極的に利用してください。

 

さいごに

いかがだったでしょうか?

交通事故の慰謝料が高額になるには、後遺障害の等級認定が非常に重要です。

 

仮に自覚症状しかない方であっても、

細かく症状を伝えることで等級認定を受けられる可能性は十分あります。

 

また、弁護士に依頼することで慰謝料を弁護士基準で支払ってもらえます。

どうしても心配な弁護士費用についても、弁護士費用特約さえあれば、

それほど心配することなく、手続きを依頼することができます。

 

交通事故に遭ってしまった際に、ぜひ参考にしていただけると幸いです。

交通事故の慰謝料について、さらに詳しく知りたい方は、

今回参考にさせてもらった下記ブログを読んでみると、より一層理解が深まるはずです。