みなさんこんにちは。こんばんは。
元パラリーガルの「ゆゆ」です。
本日はこんなトピックを見かけましたので、みなさんにも共有しますね。
8/17に富山市で起きた交通事故の件です。
この事故では、69歳の男性がひき逃げをして被害者である19歳の男性を死亡させたとして27日に逮捕されました。
警察によると、26日午後、富山市内の自動車販売店から「事故を起こしたような車が入ってきた」と通報が入り、警察が確認すると車底部にぶつかったような痕跡があったため、車を押収。
翌27日に車の持ち主である容疑者を任意で取り調べたところ、この車にあった事故の痕跡が上記事故によるものと判明し、逮捕へと至ったそうです。
しかし、容疑者はひき逃げに関与したかどうか、「今は言いたくありません」と話しているそうです。
いわゆる「黙秘権」という権利ですね。
黙秘権は憲法で保障されている人権の1つで、自身に不利益になる供述を拒むことが認められています。
一見、「今は言いたくない」なんて…事故を起こしたくせに!って感じてしまいますが、どれだけ証拠があったとしても、言いたくないのであれば発言を拒むことができるのです。
たとえば、ふいにした発言が後の裁判で不利益を与えるかもしれません。
そして、必要以上の刑罰に処される恐れもあります。
とはいえ、黙秘し続けていて必ずしも有利になるわけではありませんからね。
一般的には、弁護士がついたタイミングで弁護士の指示にしたがって供述するというのがベターと言えるでしょう。
ただし、取り調べの時間が非常に長くなってしまうため、根気も必要だったりしますね。
さらには、黙秘を続けていると、逃亡の恐れや証拠隠滅の恐れがあるとして、身柄拘束が長く続くことになりますし、反省していないと裁判でみなされると、より重い刑が下ってしまうこともあります。
確かに、印象はあまり良くないと感じてしまいますよね。
なので、黙秘権の行使っていうのは非常に難しいです。
こんな話はあまり気が進みませんが、もし、みなさんが交通事故などを引き起こして逮捕されてしまった場合は、国選の弁護士、もしくは私選の弁護士の指示に従って黙秘権を行使するのが良いでしょう。極端な話、弁護士が来るまでの間は黙秘権の行使は「あり」です。
一部だけ黙秘権を行使することが、容疑者、被疑者にとって有利になることは確かにありますからね。
というわけで、本日は黙秘権についてのお話でした。
ではでは。