熱帯低気圧12Eがエルサルバドル付近に停滞、洪水をもたらした。エルサルバドル大統領は国家非常事態宣言をするという異常事態となり、河川の氾濫や家屋の倒壊、また多くの土砂災害を引き起こした。

 これを受けて日本政府は緊急援助を行うことを決め、マイアミにある倉庫から援助物資をエルサルバドルに搬送した。

 「日本が○○国に緊急援助」というニュースは頻繁ではないにしろ聞くものであるが、それをまさか受け取る立場、また地域の一人ひとりの被災者に届ける立場になるとは思いもよらなかった。

 日本の緊急援助物資の一部が、私の任地サンペドロ・マサウア市にも届けられたのである。

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 緊急援助物資である500枚の毛布、500枚のマット(寝具)、3台の発電機はまず市役所に持ち込まれた。在エルサルバドル日本国大使、JICAエルサルバドル事務所次長、エルサルバドル国国会議員、エルサルバドル国外務副大臣、ラ・パス県知事、サンペドロ・マサウア市長が出席し簡単な引渡し式が行われた。

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 その救援物資を仕分け後、私が市長と共に各避難所を回り届けたのである。本当に現場に届くのか?という疑問は、どんな形の支援であれ存在する。今回のエルサルバドルでの災害でも、支援物資が盗まれたりしたなどの報道があった。自分の手で、現地の避難所にいる人々の手に届けられたことは、こういった疑問を少し晴れたものにしてくれる。緊急援助の始めての受け入れであったが、こうした形で現地の人々に届けられ、少しほっとした。


 
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