「バババババン、バン、バン、バン」
私の住む街の年越しである。爆竹が鳴り響き年越しを告げた。
私の家では誰も時間を気にしていなかった。
「年越しまであと20分くらいね」
と誰かが言ったのを最後に、誰もが時間のことを忘れていた。そしてこの「バババババン」である。
「あれ?もう12時?」
それとともに家の中で大音量の音楽に合わせて踊りだした。
ちなみにこの爆竹、その辺に住んでいる住民が鳴らしたものだから、本当に12時だったかどうかは分からない。
そんな感じで2011年が始まった。
それにしても、季節感というのが意外なほどに大事だと今更ながら気づかされる。紅葉が終わり寒くなり始めるといよいよ年末か・・・という気分になり、クリスマスには雪が降るとロマンチックだなと想像し、正月にはおせち料理を食べる。が、そのどれもがこの国にはない。年末を暑さのあまり耐え切れず外にあるホースで水浴びし、年始には川に飛び込んだ。
まだ私の身体は夏気分、2011年を実感するまではまだまだ時間がかかりそうだ。
エルサルバドルの正月である。