私本管理というソフトがある
ISBNを入力すれば、アマゾン等のデータベースから書誌情報、書影等を検索し、保存してくれる。
これに、読み終わった日付を入れれば、読書記録として使えるのである。
booklogのローカル版といえばよいか。
さて、今、この記録を読み返すに、幾つかの本が目に留まる。
卒業も近いことだし、これを機に思い出を掘り返すのもよいか。
2007年
学部1年の時
この頃は読書部に入りたてであった。
これといって何を読めばよいかも分らず、とりあえず夏の百冊から適当に選んでは読んでいた気がする。
夏休み1日1冊読むと目標を立てやっていたのもこの頃。
遅読の私にとっては、1日1冊というのは大変な苦労を要した。(現在でも、どんな軽い本でも2-3日はかける。)
ゆえに記録のラインナップはそこまでマニアックでなく、初心者向けという感じがする。
(こころ、キッチン、ボクの音楽武者修行、海辺のカフカ、精霊の守り人)
まあ、そんなかで幾つか記憶に残った奴
リアル鬼ごっこ
文章の壊滅的なひどさに何度も本を壁に投げつけてやりたくなった。
しかし、クソゲーも一周りすると面白くなるのと同様、次第に高笑いしながら読めるようになった、あら不思議。
食わず嫌いせずに読んでみるも良し、惜しむらくは文庫化に際し文章が大幅に修正されてしまい、原作の持つ破壊力(文章的な意味で)が半減したところか。
哀愁の町に霧が降るのだ
文庫で上中下。
主人公たちは20代になったばかりの人々。すなわち青春小説。
青春=キラキラ、爽やか。
という図式を微塵に砕いてくれる革命的快作。
酒泥棒、昼も日のささないアパート、河川敷プロレス、鍋いっぱいのカツ丼、イタリアンレストラン地下の皿洗い、銅板運び、赤電話、家賃がない。
以上をエッセンスとした男子四人熱血疾風的「超随筆」(スーパーエッセイ)
最初3章くらい作者が原稿書け書け編集者に追っかけまわされる話が続くのは内緒な。
TUGUMI
吉本ばなな(大学2年まではよく読んでいた。)
無垢、脆弱なものの持つエネルギーというか、人の一生のある時期までしか持てない心の働き、あるいは全能感ともいうのか。
着火したばかりの花火とかそんな感じ。
主人公が持つのはそれ。
作者自身、私がこのような作品を2度と書けないだろうと言っていた。
見返して思うがこの頃の私って、「夜のピクニック(恩田陸)」「バッテリー(あさのあつこ)」「69(村上龍)」「時をかける少女(筒井康隆)」「池袋ウエストゲートパーク(石田衣良)」とか、とってもストレートなもの読んでたなあ。
一体どこで間違ったのか楽しみでならない。
続く?