コンニチハ。ダブルブリッドに影響されてドジョウを喰いに行った亡霊部員ナカムラです。時事ネタに走ったわけではありません、決して。
え、お前とっくに卒業しただろうって?
なんでここにしゃしゃり出て来てるのかって?
…
…さて、先日アニメ版のシュタインズゲートが終了しましたね。
で、せっかくなので時間旅行をネタにした小説の紹介をしたいと思います。
「はいはいはーい、ハルヒ!」と言ったそこの貴方。
人類史が絶えた未来に送りますよ?
1、夏への扉 ロバート・A・ハインライン
SF知らない人でもけっこう知ってる、タイムトラベル小説の古典。
あるいは「ネコ好きのネコ好きによるネコ好きのための小説」。
ハインラインの小説の中でも、最も口当たりのいい作品です。
非常にシンプルなストーリーで、技術の描写は今となっては古くさくもありますが、
過去と未来への行き方がそれぞれ違う点は意外に他のタイムトラベル小説で
見逃されてたりもする面白いところです。
2、百億の昼と千億の夜 光瀬龍
日本時空SFの金字塔その①。いくつもの文明の滅亡、その背後に潜む「絶対者=シ」に
挑むアンドロイドたちの物語を描いた大作。めまいがするほどの壮大なスケールは
他の追随を許しません。
そして、ヒロインが激萌え。(←重要)
光瀬龍は無常観漂う作風を得意としていて、作品はどれも独特の読後感があります。
「百億の~」がお気に召したら、同じく長編の「たそがれに還る」なんかもオススメです。
「百億の~」は萩尾望都によって漫画化もされているので、こちらもぜひ。
3、果てしなき流れの果てに 小松左京
日本時空SFの金字塔その②。「日本沈没」に並ぶ、小松左京の代表作です。
「タイムトラベル小説」のくくりなら、「百億の~」よりこちらが適切かも。
時を越えて繰り広げられる1人の男の苦闘と、
彼がたどり着くあまりにも美しいラストは正に感涙もの。
読後一日は、なーんにも手につきませんでした。
石ノ森章太郎の「サイボーグ009」には、この作品をとっかかりにしたと
思われるエピソードがありましたね。未完だけどな!
4、ドゥームズデイ・ブック コニー・ウィリス
現代SF界きってのストーリーテラー、コニー・ウィリスの傑作。
研究のため、ペストの蔓延する14世紀イギリスにタイムトラベルした歴史家キブリン。
しかし、21世紀の現代で謎の伝染病が流行したせいで、帰るに帰れなくなってしまいます。
14世紀と21世紀の二つの時代へ交互に視点を移す巧みな展開といい、
やや重いストーリーながら軽快に読ませる文章技術といい、
さすがコニー・ウィリス。イギリスの大学の描写も面白いですよ。
タイムトラベルの準備として、行き先の言語や服装を細かく調べて再現するところが
凝ってます。同じ世界観で描かれる「犬は勘定に入れません」もぜひ。
まだまだつづくよー。(←続けるのか)