ネタバレ注意!


千秋楽は迎えてますけど一応。




原題能楽集Ⅷ 『道玄坂綺譚 三島由紀夫作「近代能楽集『卒塔婆小町』『熊野』」より』



11月8日~21日 世田谷パブリックシアター







私は13日(平岡祐太さん、一路真輝さん、根岸拓哉さんのポストトークの日)と17日に行ってきました。



原作は未読です。







なんといっても構成が面白いんですよね。



現在・過去・未来に現実と虚構が重なり合って、複雑に見えながらも意外と解りやすくて。



コミカルだけど、恐ろしくもある。



何が一番恐ろしいかというと、“女”ですね。



男性にとって女性は不可解なもんなんですね、ミステリアスというか。



それから、作・演出のマキノノゾミさんの意図は分かりませんが、


私は、この作品を輪廻転生の話だと思いました。



もちろん、パンフレットでマキノさんが語っておられるように、


「人間の幸福についてのお話」なんですが。



これから書く事はあくまでも私の解釈なので、的外れもいいとこかもしれませんが、



備忘録的に書いておきたいと思います。




登場人物でいうと、貴一郎(平岡さん)が俳優、そしてキーチに、


少女(倉科カナさん)がユヤに、


男(眞島秀和さん)が宗盛に、


カオル(水田航生さん)が薫に、


女主人・小町(一路真輝さん)が女優に、そして老婆に・・・


転生してるんだと思うんですよ。


もっというと、ユヤ・宗盛・薫は同じキャラで、もう一段階転生。


パラレルワールド的未来(実は発ガン物質を仕込んでいたという展開)に行って、


でもそれは夢オチでした!みたいな事になって、


また一段階目のユヤ達に戻るんですよね。


一旦未来?に行って戻ってくるのが面白いです。




ここで、「でも貴一郎と小町の話はフィクション(映画)でしょ?」という疑問が出てくると思うんですけど、


(誰に話しかけてるんだ、私)


確かにフィクションですよね、映画内で演じられてる登場人物だから。


でも、一見現実に見えるネットカフェ終盤のシーン、


トイレで死んでたキーチ、男がドラッグ屋だった事、実は40代くらいだった老婆、しかも少女と親子、男の世話にならない少女・・・


というのも、身もフタも無い言い方をするなら、フィクションに違いないですよね。


映画の話もネカフェの話もペントハウスの話も、



『道玄坂綺譚』という作品の中ではそれぞれみな現実・・・


というふうに見た方が面白いと思うんです。


いや、やっぱり現実というよりパラレルワールドといった方がいいかも。


全体を通しての主人公といえるのは貴一郎で、ヒロインは小町だと思うんですけど、


それは、時系列的に貴一郎から輪廻転生がスタートしてるから。


貴一郎が小町から嘘を吐かれて、逆に恋心を燃え上がらせた瞬間に始まったんです。




で、この瞬間に、演じる平岡さんの体から熱がぶわっと発せられたように感じたんですよね。


二回観たんですけど、二回とも。


纏っている空気が変わったというか。



幸運にも二回とも近い席だったので(二回目は斜めからだけど)。


こういうのって、生の舞台ならではの楽しさですよね(^人^)




話が反れたので戻りますと、


貴一郎は死ぬ度にパラレルワールドを飛び移り、俳優になり、キーチにもなりました。


時空を越えて小町の魂を追いかけた訳です。


なんてロマンティック・・・てか執念が凄すぎで怖い(笑)


というのは冗談で、この一途さは感動的。




だからラストシーンの、


100年後に老婆(小町)を抱きしめる貴一郎にぐっとくるんですよね。


貴一郎にとって小町は、ネロにとってのルーベンスの絵なんですね。


(ルーベンスの絵問題についてはパンフのマキノさんの談にあります)


この時の二人は、実際には(というのも変な言い方だけど)別の姿なんでしょう。


作品内では100という数字に意味があるようで(百夜通いとか)、「成就」を表してるんじゃないかと。


だから、この後の貴一郎は小町の事を「綺麗だ」と言っても死なないんだと思います。


ていうか、死んだとしてもまた小町を追いかけそうですよね(笑)


それもまた幸福っていうか。




なんか長くなってしまったので、


役者さんの事とかポストトークについては、また次回(・ω・)/




☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*




●追記(2016年5月20日)


また次回(・ω・)/


・・・とか言って早半年・・・(ノ´▽`)ノ


事情により更新が滞っておりましたが、


こちらのブログは終了してヨソで始める事にしました。


ポストトークについては心残りなのでちょっと書きます。


半年前の事だけどね(ノ´▽`)ノ


平岡さんの天然話が主でしたね。


そして一路さんがウケまくってました。


根岸さんも含め、仲良しお三方がとても微笑ましかったな~。


以上です。


台湾ドラマ「ずっと君を忘れない」の続きはたぶん観ないと思います。


やはり平岡さんがいないんじゃ・・・ねぇ?┐( ̄ヘ ̄)┌


(何が「ねぇ?」だ)


という訳で、すみません。


konoというハンドルは今後も使います。


それでは、また何処かでお会いしましょう(^-^)/




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↑平岡さん出演(堀川役)のスペシャリストがノベライズに!
読みやすくて面白かったです♪