「泣ける映画」
「泣ける小説」
「泣ける漫画」
などなど、ここ数年良く目にするPR。
どうも好きになれません。
なぜなら、「泣ける」=「感動する」ではないから。
もちろん、「泣ける」=「感動する」作品もあります。
でも、そうじゃないのが多い。
「世界の中心で愛を叫ぶ」以降、やたらと主要人物が病魔に冒されたり死んだりするラブストーリーばかりが世に出回ってました。
なんかもうウンザリ。
「あー、どうせ片方が死ぬんでしょ。それでお涙頂戴なんでしょ。」と、私なんかは白けてしまう。
「泣ける!!」とアピールしたいのは、なんでなんでしょう。
涙腺を刺激したいだけなのか、泣ければそれでいいのでしょうか。
現代の人間はそんなに涙を流したいのでしょうか。
「かわいそう!辛そう!涙が出るよ!泣けるよ」→「良い映画」と、勘違いしてしまうのかな。
最近映画化された「星守る犬」。(以下ネタバレ)
この原作の漫画を以前知り合いから借りて読みました。
感想・・・・・「ばっかみたい!!!ふざけるな。何が泣ける作品だ。」です。
主人公の男は、家族や人間関係から逃げているだけの弱い男。
立ち向かって頑張ろうという気力さえない。
それに付き合ってくれるのは犬だけ。なぜなら人間から相手にされないから。
犬が一緒にいてくれることいいことに、その犬さえ破滅への道連れ。
そりゃ、犬はいじらしいですよ。
こんな飼い主に忠誠を尽くして、可愛いですよ。
でも、この主人公、人間としてサイテーです。
ほんとうに後味の悪い胸がムカムカするお話でした。
そんな気持ちの悪いお話を「泣ける!感動する!」なんて言って良いのでしょうかね。
困難に遭った時に、辛くても立ち向かってどうにかしようともがく人間のほうがずっとずっと人間らしくて素敵です。
この主人公のおっさんのように逃げているだけで終わった人生と、それに付き合わされちゃった可愛そうな犬のお話の、どこが感動するのか分かりません。
ただただ、犬がかわいそうなだけ。
主演の西田敏行さんは結構好きだけど、なんでこんな役を引き受けちゃったのでしょうか。
それとも、映画は原作とは変えてるのかな。
だと良いのだけど。
(ネタバレ終了)
私も、映画を観て泣くことはあります。
「泣かそう」としてる映画ってありますよね。演出や音楽のタイミングなんかで。
確かに、泣いちゃいます。でも、そういう映画って、観終わって特に何も残らない場合が多い。
「は~、泣いた泣いた。」終了。
観終わって、ずっと後まで「じ~~~~~ん」と来る映画、「はあ~良かったなあ、良いなあ」と思える映画に出会えると幸せ。
そういう映画に限って、泣かそうとしてなかったりするんです。
泣けば良いってもんじゃないのです!
と、ついキビしめで語ってしまいましたが、「星守る犬」が好きな人はごめんなさいね。
まあ、一意見と言うことで・・・。