切り裂きサニーに刺され倒れたリサを一刻でも早く病院へと運ぶべくBLACKPINKのリーダーとして涙を拭いて立ち上がり、サニー へと挑むジェニ





サングラス5番区

ジェニ『持っているって分かっている刃物なんて怖くなんて無いのよ』

サニー『調子に乗んなよ小娘が。

余裕こいてるセリフの割に、刃物にばっかに気を取られて持って無い方の手に油断し過ぎなんだよバカ』

ジェニ『油断しているのはあなたの方でしょ。

わたしを、いえ、自分以外の誰か全てを下に見過ぎているから隙だらけなのよ』

サニー『誰が隙だらけだって、なめた口をたたくくせして今地面に転がってんのはテメェだろ。

BLACKPINKってのは皆んな揃って転がるのが大好きなお昼寝クラブなんだな』



ジェニ『そうやって他人をバカにするのがそんなに楽しいの。

次はサニーあなたが転がる番なのよ』

ジェニ『あなたのその狂気をわたしがへし折ってあげる。

二度と誰かを傷つけられ無い様にへし折って粉々に打ち砕いてあげる』



サニー『出来無い事を口走ってんじゃないわ。

少し優勢に成ると直ぐに大口を叩いて勝った気になりやがって』



ジェニ『それはこっちの台詞よ。

簡単に勝てると思ってナメてるといつかは足元掬われるって学ばなかったの』



サニー『ああ、学んで無いよ。

わたしがナメた相手は所詮はそんだけな奴ばっかで、こっちが学ぶ前に先に勝手に転がってんだからね』



ジェニ『じゃあわたしが学ばせてあげるわ。

今までの分とこれからの分と合わせて沢山学ばせてあげる。

頭の悪い先輩でもちゃんと覚えられる様に学ばせてあげるわ』



サニー『だからよ〜

調子に乗んなって言ってんだよ。

生まれた時からちゃんとした居場所が有ったお気楽なお前達後期派の連中と違って、こっちは何時だって戦って血ぃ流して居場所を築いて来たんだよ。

お前等後期の連中が今のうのうと着飾って並んでられんのは誰のおかげだと思ってやがんだよ。

あたし等前期派が元々居た誰かをぶっ倒して沢山の血を流して手に入れた場所のおかげなんだよ。

こっちは身体張って必死にやってきてんだよ』

サニー『学ぶべきはお前なんだよ。

覚えなきゃならないのはお前なんだよ。

簡単な言葉を覚えられない頭の悪いのはお前なんだよ。』

サニー『殺らなきゃ殺られる。

簡単な言葉だろ。

わたし達が奪って勝ち取ったみたいに、あぐらかいて油断してると又直ぐにでも別の他の何かに奪われるかも知れねぇんだよ。

甘ったれた事言ってるだけじゃ増えてく沢山の物の波に何処かの隅へと押し流されんだよ』

サニー『段ボール箱に詰め込まれてから、どんだけ後悔したって遅えぇんだよ。

飾られてる内により広くよりでっけぇ居場所を築いておかなきゃ。

誰も攻め込んで来れねぇ様なバカでけぇ要塞みたいな街を作らねぇと安心して寝る事も出来ねぇだろうが』

サニー『今のドール連合が有るのはわたし達少女時代一家が死に物狂いで頑張って来たおかげなんだよ。

お前等甘ったれの小娘と全てゼロから今の場所を築き上げた私達とじゃ乗り越えて来た修羅場の数が違うんだよ。

正義は勝つとか少年アニメみたいな事思ってたんじゃないだろうな。

いつだって勝つのは正義とか悪とか青臭い理由なんて関係なく、善悪どっちだろうと単純にただただ強い者が勝つんだよ。』

サニー『正義をどんだけかざしても、結局は弱い奴はお前等みたいに最後は地面に転がって終わるだけなんだよバカやろうが。』






ティファニー『全員転がっている中で1人だけ座ってくつろいでいるなんて、流石はサニーって言ったところかしらね』



サニー『なんだよパニ、居たのかよ。

居たならちょっとは加勢してくれって言うんだよ。

それから何処見たらくつろいでる様に見えんのよ。

思ったよりBLACKPINKジェニのヤツがやりやがってさ、流石に疲れちまってフラフラなんだよ』

ティファニー『悪いわね。

悪いけど今は私は傍観者なの。

あの子がまだ動かない以上は私は黙って眺めるだけの傍観者で居るしかないのよ。

でも、闘いには手は貸さないけど座り込んで立てそうにない可哀想なサニーに肩位なら貸してあげるわよ』

サニー『そうですか、そりゃどうもありがとうございます。』



ティファニー『あら。

サニーってお礼が言えたのね』



サニー『パニ。

お前も今から転がしてやろうか』



ティファニー『わたしの肩を借りなきゃ立てないあんたがどうやって私を転がすのか楽しみだわ。

ちょっと貸してる肩を振り払ってみようかしら』


サニー『バカやめろ。

フラフラなんだって言っただろ。

お前を転がすのは明日にしてやっからパニ、お前もとりあえずは明日まで肩を貸しとけよ』



ティファニー『明日まで貸す訳ないでしょ。

とりあえずはサニーの部屋の前までは連れてってあげるわ』



サニー『前までかよ。

中までちゃんと連れてけよ、なんなら布団の中まできっちり連れてって寝かせろよ。

拾った子猫はちゃんと最後まで面倒みるってのわ世間の常識だろうが。』



ティファニー『はてはて子猫とは? 

私が拾ったのはどこからどう見たって眼帯付けてる不細工な化け猫なんですけど。

なんだか呪われちゃいそうなやば〜い目つきの化け猫なんですけど。

その辺に捨てると世の中の迷惑に成りそうだから一応は連れて帰るけどね』




サニー『化け猫でもなんとでも呼んでいいからおんぶして、あちこち痛いから背負ってちょうだい』







ジェニ『リサ ごめんね‥

早く立ち上がって病院に連れてってあげなきゃなのに。

悔しいけど立てないの、悔しいけど負けちゃったよ。

リーダーなのに弱くってごめんね』

ジェニ『ごめん リサ』










??A『リサの事ならもう心配要らないわ、ジェニさんも一緒に直ぐ病院に連れてくからね。

だから今は安心して少し眠ってて下さい。

あとは任せたからね!』



??B『はーい 了解。

ケチャケチャのボコボロに倍の倍、利子にも利子が付きますよ〜

みたいな高利貸し的にやっておくわ』




ティファニー『まさか、あなたまでこの街に来ていたの』








ジェニよかった リサ』





遠のいてゆく意識の中で聞こえた誰かの声にジェニは安堵したのだった。






つづく