坊屋『アンタ等皆んなにちょっと話しが有るんだが。』

ブルマサングラス区のあなた達がわたし達のブランド区に何の話しかしら。

縄張り狙いって事なら、この私ブルマ率いる武闘派のフィギュア同盟が受けて立つけど。』



龍信『昨夜の話しはあんた等の耳にも既に入ってるんじゃねぇのか。

昨日、プラモ区ガンプラ一家のグフとEZがやられたって話し』


龍信『偶然見ていたDVD4番区の黒クマと黒ウサの話しだと、やったのはアイシードールとブライスのドール連合少女時代一家、壊し屋スヨンと狂鬼のヒョヨンの2人だったって話しだ。

グフもEZも踏ん張ったみてぇ〜だが‥‥

相手があのいかれた2人だったからな‥』

龍信『最後はEZの奴が2人にボコボコにされ手足をもがれちまって、今もまだ意識不明の危険な状態らしい‥』



坊屋『しかもその直ぐ後にあんた等フィギュア同盟のランチも少女時代一家の切り裂きサニー に随分とひどいやられ方をしたって話しじゃねぇか。』

ブルマ『ああ、あの何時でも能天気に笑ってやがるランチの奴がさ‥

悔し涙を流しながら蹴られ続けてたって聞いているわ。

だから今からベジータと報復に人形街へ殴り込みに行こうとしていたの。

そんな時にあなた達がやって来たからあんた等もドール連合とグルなのかって思って身構えちゃったんだけど‥

でも、奴等と組んでるって感じには見えないわね。』




龍信『当然だろが。
俺達がドール連合と組む訳がねぇさ、俺達も同じフィギュア同盟に名を連ねる者んなんだからランチの件はマジに頭にきてるしグフやEZの2人の件にしたって派閥は違えど同じ街で生きて来た古き友って感じなんだから許せねぇし今直ぐにでもアンタ等と一緒に報復に行きてぇさ。
だけどな‥‥
それじゃ駄目なんだよ‥
頭にきたからって何時もみてぇに考えも無しにかち込んじまってもいい相手じゃねぇんだよ。
最近に成って分かった事何だが‥
ちょいと前に突然銀貨区クリアファイル区のシマから消えちまったぬいぐるみ同盟グル〜ミ〜組の連中もどうやら少女時代一家の暴風のユリと落雷のユナの台風コンビにやられちまっていたらしい事が分かった』





龍信『やられちまった後、一体どこへ消えちまったのか‥

他にも最近見かけ無く成った姿を消した奴が沢山居て、それがもしも全てドール連合の仕業だったとしたなら今のままで俺達だけで突っ込んで行っても勝ち目なんてほとんどゼロ。

シマを狙ってる向こうからしたらネギどころか調味料まで背負って来た鴨ってとこだろうぜ』



ブルマ『でも何故突然ドール連合の奴等はこんな真似をして来たのかしら‥』



龍信『奴等は僅かな短期間で増え過ぎちまったのさ。

元々はある程度のところで売却するって積もりだったって話しなんだが‥

自分好みに作り過ぎちまって手放せなく成るって何時ものあのパターンさ』



ブルマ『ったく‥  

 何でもかんでも次から次に買うばっかりで全然売る事を知らないわたし等のあの馬鹿神のせいって訳なの』



龍信『ああ、何でも最初は売る気で作り始めやがるが散々作りまくってるクセしやがって毎回毎回物への愛着を持ち過ぎちまって結局は何一つ売ろうとなんかしやがらねぇのさ。

あの馬鹿神の辞書には手放すって文字が書かれてねぇのさ』



ブルマ『でも、だとしても。

わざわざわたし等の陣取ってる街を狙って来なくたって、もっと広い土地が他に有るでしょ。

ブルマ『片隅に釣り道具とか工具がちょびっと置かれているだけで、後は椅子だけ置かれてほとんど誰か来た時の談話室みたいな使い方しかしてない無駄な椅子街とか』

ブルマ『植木鉢がただただ並べて有るだけで棚の上にはちりの一つも転がってさえいないし、誰も使いもしない貰い受けたセミダブルのベッドが静かに佇んでるだけな無駄の塊みたいな植木鉢街とか‥』

ブルマ『寝るだけのあの8畳の眠りの島だってベッドが一つ置かれているだけでスペースならスッカスカじゃない。

ばかみたいに大きな2枚扉の押入れ区だって有る癖に中は綺麗に空っぽって意味分からないし。

それに確か以前アトリエ部屋にしようと塗装して床には大理石のタイルまで敷き詰めた細長街も今はただ空の段ボールを無雑作に置いているだけって話しじゃない。

わざわざこの街の土地を狙って来た意図が分からないの。』



龍信『あんた等分かってねぇな‥

確かに空いてる土地で言ったら他にも植物島やら塗装する為の段ボールがたった1つだけ角の方に転がってるって意味が分からねぇ塗装街だって有る。

だがな‥

何処の場も明る過ぎるのさ。

どの土地も窓の側で日照りが激しい不毛の土地なんだよ。

俺達みてぇな塗装された体で塩ビニだのプラスチックだのってケミカルな体ってのは日光にさらされちまうと色あせちまうし温度の変化が強いと体のあちこちに劣化がきちまって、俺達ちゃ日光には弱えぇ吸血鬼みたいなもんなのさ。』



坊屋『だから決して直接の日光が当たらないこの薄暗い奥の趣味街

その中でも適度な天井の高さが有って広く陣取っている香水区だとか、今じゃもうやってもいないネイル区辺りは狙い目って訳なんだが‥

だがネイル区はチマチマと沢山の物が置かれている分更地にするのも手間取るしガンプラ一家のフリーダムも奥の角に控えている。

香水区は何年もの間積み重ねて来た香りの魔法結界が有って、良い香りだとは言え髪やら衣装やらへの匂い移りを極端に嫌う奴等的には何かと不都合も多いのさ。

だから今回は手始めに退かす物がもっとも少ないプラモ区が狙われちまったって訳さ。

そして、ランチの奴は運悪く次に狙うブランド区への宣戦布告の見せしめ役にされちまったんだろうよ。』





龍信『だから今はすぐに仇を取りたいって気持ちをぐっと抑えて、これからの生き残りを賭けた闘いに備えなきゃならねー

やられちまった者の為にも負ける訳にわいかない、俺達は力を合わせるべきだろ。

ドール連合には黒き咆哮の黒豹ヒョリンや血染めの金色猫フィインやら他にもまだまだ沢山の猛者がいやがるし、何よりもあの闇天女テヨンが居る。

テヨンに睨まれちまった連中は皆、段ボールって名の牢獄に入れられて花舞台から真っ暗な闇の世界に封印されちまうって恐ろしい都市伝説が囁かれているくらい危険で得体の知れない奴だって聞く。

だからそんな連中とやり合うには個々の勢力だけじゃ到底敵うはずもない、俺達は派閥を超えて街全体で結束しなきゃ勝ち目なんてねんだよ。

だから今日俺達はここに、この街全ての住人達が手を結ぶ趣味街連合の結成を提案しに来たのさ。





その後


サングラス区の坊屋とブランド区のブルマが中心となり趣味街連合が結成されたのだが‥



連合結成の翌日にサングラス5区のハンコックが壊し屋スヨンの前に倒れたのを皮切りにナイフ区のヴァッシュ、時計区18号、ライター区ミリムと武闘派と言われるフィギュア同盟の中でも上位の強さを誇っていた面々がドール連合少女時代一家の前に倒されていったのだった。



つづく

















👀棚を眺めていたら。


きっと多分ね。


こんな感じな会話を繰り広げているんだろうなって思った爆笑