ジャコモ・プッチーニは、1858年、イタリア、トスカーナ地方のルッカで生まれた。家は代々続く宗教音楽家の家系で、7人きょうだいの1人として生まれたジャコモも、とうぜんのごとく、音楽の道を志した。
彼が6歳のころ、父親が亡くなり、彼はおじに音楽教育を受けた。
ジャコモは、最初、教会の聖歌隊の歌い手となり、後に教会のオルガン弾きになった。そして、ヴェルディのオペラを見て、急にオペラ作曲家を志した。
音楽学校を出た後、26歳のころからオペラを書きだした。
35歳のときに、オペラ「マノン・レスコー」を発表し、一躍脚光を浴び。
その後、オペラ作品「ラ・ボエーム」「トスカ」「蝶々夫人」「トゥーランドット」などを書き、1924年11月、喉頭ガンの治療のため訪れていたベルギーのブリュッセルで没した。65歳だった。
かかわる男を破滅に導くファム・ファタル(運命の女)を描いた「マノン・レスコー」、
パリの貧乏詩人とお針子の恋愛病死もの「ラ・ボエーム」、
ナポレオン戦争時代のローマの悲恋物語「トスカ」、
日本の長崎を舞台に蝶々夫人と米国士官の恋を描く「蝶々夫人」、
そして、中国の王女と異国の王子の謎かけ恋物語「トゥーランドット」と、
プッチーニが手がけたオペラは、どれも時代、場所など趣向が凝っていて、観客の興味をいろいろな角度から刺激してやまない。さらに、プッチーニは、オペラ作品のなかに、かならず美しい印象的なメロディーの歌曲を挿入し、さらに魅力を加えている。
「ラ・ボエーム」の劇中歌「冷たい手を」、
「トスカ」の劇中歌「歌に生き恋に生き」、
「蝶々夫人」の劇中歌「ある晴れた日に」、
「トゥーランドット」の劇中歌「誰も寝てはならぬ」などは、自分のようう者でさえ、
聴けばわかる。とくに、2006年のトリノ冬季五輪の女子フィギュアスケートで、荒川静香選手が「誰も寝てはならぬ」の曲を使って金メダルをとったことで、この曲は日本人の常識となった気がする。
「トスカ」というと、大女優サラ・ベルナールである。彼女は、この歌劇のヒロインの歌姫フロリア・トスカを演じていて、最後高所から身を投げるシーンの墜落事故で足を切断する羽目になった。
オペラは、もともと、ルネッサンス以降のヨーロッパで、古代ギリシアの演劇を復活させようとしてはじまったもので、その後、オペラから劇の部分だけをとり除いて、管弦楽や交響曲のオーケストラによるコンサートになったものである。
その意味で、プッチーニはヨーロッパ文化の最高到達点のひとつだと言っていい。
(2015年12月22日)
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