10月10日・アルベルト・ジャコメッティの個性 | papirow(ぱぴろう)のブログ

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10月10日は、作家、野坂昭如(のさかあきゆき)が生まれた日だが、彫刻家、ジャコメッティの誕生日でもある。

アルベルト・ジャコメッティは、1901年、スイスのボルゴノーヴォで生まれた。異端審問からこの地へ逃げてきたプロテスタントの子孫で、父親は画家だった。
アルベルトは高校を卒業し、18歳でジュネーヴの美術学校に入った。
絵画より、彫刻を志すようになった彼は、21歳のとき、フランスのパリに出て、「考える人」で有名な彫刻家ロダンの弟子のアントワーヌ・ブールデルの弟子になった。
20代のなかばから作品を発表しはじめたジャコメッティは、当時最新の芸術潮流だったキュビスム、シュルレアリスム、原始彫刻などの影響を受け、ピカソ、エルンスト、ミロや、文学者のアンドレ・ブルトン、哲学者のサルトル、詩人のエリュアールらと交友を結んだ。ニューヨーク近代美術館(MoMA)にある「午前4時の宮殿」は、このころ制作された。
第二次世界大戦後、ジャコメッティは、人体を引き延ばした細長い人物の彫刻を盛んに発表し、実存主義的だとしてサルトルに絶賛された。
1966年1月、心膜炎と気管支炎のため、スイスのクールで没した。64歳だった。

ジャコメッティの彫刻は、現代のオークションに出品されると、天井知らずの値段がつく。
2010年にロンドンのオークションに出た等身大の男性の、やはり針金的な細長い彫刻は、104.300万ドル(約104億円)の値がついた。

ジャコメッティというと、あの細長い、針金細工でできた人間のような彫刻である。ひと目見た瞬間、あっ、ジャコメッティだ、とわかってしまう。その強烈な個性がいいのだと思う。
ジャコメッティの作品を見ていると、個性というのは、外に向かって表現するものである前にまず、その人による世界の解釈の仕方だということがよくわかる。
(2014年10月10日)




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