5月30日は、「キング・オブ・スウィング」ベニー・グッドマンが生まれた日(1909年)だが、この日は、5、3、0のゴロ合わせで「ゴミゼロの日」でもある。
これは愛知の豊橋の山岳会会長の呼びかけから、豊橋市で「530(ゴミゼロ)運動」というのがはじまったのに端を発する。
豊橋は、石巻山の石灰岩地植物群落や、葦毛湿原などの自然遺産があり、これらは天然記念物に指定され、観光地ともなっているけれど、どうもゴミや空き缶が捨てられているのが目立ってきた。そこで、
「自分のゴミは自分で持ち帰りましょう」
という運動が提議され、「530運動」とシャレた運動名を掲げた。1975年のことだった。
数字でしゃれた命名がよかったのか、運動は全国に広がった。連絡会が組織され、ゴミの一斉清掃運動がおこなわれ、以来、この数字にちなんで、毎年5月30日には、全国各地でゴミ拾いなど環境に関連する行事、イベントが開かれるようになった。1993年、厚生省によって、この日から一瞬官が、ごみ減量化推進週間と制定され、1997年にそれが「ごみ減量・リサイクル推進週間」と名前が変わった。
いずれ、名前先行で、ゴロによって日付が選ばれたパターンである。すると、いずれ4月8日は「AKB48」の日となる日がくるのかもしれない。
いわく。
「人間とは、ゴミを作りだす生物である」
自分が住む東京都杉並区は、かつて1970年代に「杉並ゴミ戦争」という戦争を経験し、その後も「ゴミの夜間収集問題」や、なぞの「杉並病」など、ゴミに関しては話題に事欠かないゴミの本場、いわば「日本のゴミの火薬庫」である。(詳しくは『いちころにころ?』を参照のこと)
ゴミの問題は、将来の廃棄場の確保だとか、環境汚染問題とか、どこが管轄するのかとか、昔からいろいろな角度から議論がされていた。でも、実際にゴミを集めてまわる人の苦労、負担については、まったく議論の対象外で蚊帳の外だった。
「夜間収集問題」も、カラスがやってこない夜のうちに集めてしまえという、いわば平成版「生類憐れみの令」で、カラスさまをうやまい、現場の人間の負担を無視した議論だった。
自分は、じつはカラスにも愛着を感じている者なのだけれど、さすがにこの議論には腹が立った。ゴミを集める現場には、汗や涙を流している、切れば血の出る人間がいるのだということを、人びとに思いだしてほしいと自分は思った。それで『こちらごみ収集現場 いちころにころ?』という本を企画、出版した。「いちころにころ」とは、清掃局の職員が、退職後、一年か二年でころりと死ぬという死亡説のことである。
「530(ゴミゼロ)」と聞くと、かつてあったんな熱い気持ちを思いだす。
(2014年5月30日)
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『こちらごみ収集現場 いちころにころ?』(落合三郎述、金原義明記)
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