2月4日は、米国の人権運動家、ローザ・パークスが生まれた日(1913年)だが、詩人、ジャック・プレヴェールの誕生日でもある。
自分は昔、仏映画「天井桟敷の人々」のシナリオを書いた脚本家としてプレヴェールを知った。それから、シャンソンの作詞者でもあると知った。しかし、彼の本分は詩人で、歌手の「ユーミン」松任谷由美がプレヴェールの詩のファンだということを、ごく最近テレビで見て知った。
ジャック・プレヴェールは、1900年、パリの西郊外の街、ヌイイ=シュル=セーヌで生まれた。
15歳のころ、学校をやめ、パリの有名な百貨店であるル・ボン・マルシェで働きはじめ、18歳のとき兵役につき、第一次世界大戦後、パリにもどった。
24歳のときから、友人と3人で共同生活をはじめたプレヴェールは、アンドレ・ブルトン、ルイ・アラゴンといったシュルレアリストたちと交際しながら、詩を発表し、劇団のために演劇の脚本を書いた。
36歳のころから映画の脚本を書くようになり、第二次世界大戦中に、占領下のパリで撮影され、戦後になって公開された映画「天井桟敷の人々」の脚本を担当した。
戦後は、シャンソンの名曲「枯葉」の歌詞を書き、46歳のとき、初の詩集『ことば』を出版。大ベストセラーとなった。
詩集のほか、童話も書き、また、ピカソ、シャガール、ミロといった画家たちの美術書の編集をした後、1977年4月、肺ガンのため、英仏海峡に面したノルマンディー地方のオモンヴィーユ=ラ=プチットの自宅で没した。77歳だった。
パリのキャバレーにムーラン・ルージュがあって、店の名でもある赤い風車が目印だけれど、あの風車のすぐ裏手のアパルトマンに、ジャック・プレヴェールは住んでいたらしい。ベランダに出ると、風車がすぐそこに見えるロケーションで、そこをユーミンが訪ねていくというテレビ番組をやっていた。
プレヴェールの詩は平易で、「恋の都」パリらしいムードがある。
たとえば「Paris at night」はこんな短い詩である。
「三本のマッチを一つずつ擦ってゆく夜の闇
一本目は君の顔全体を見るため
二本目は君の目を見るため
最後の一本は君の口を見るため
あとの暗がり全体はそれをそっくり思い出すため
君を抱きしめたまま。」(安藤元雄訳『フランス名詩選』岩波文庫)
ユーミンやフランス人たちに人気のあるのが、なんとなくわかる気がする。
(2014年2月4日)
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