少しやっと、落ち着いた。
覚悟はしていた。
それがいつになるかはわからなかったけど。
そうなんだ、と。そうか、と。
ああって感じで、崩れ落ちそうな感じで。
おばあちゃんは綺麗だった。
痩せてしまったけれど、鼻は高くて
薄い紫の着物はよく似合っていて、口紅も素敵だった。
触ったら、肌が冷えた人のそれではなくて、
物質のような冷たさだったのがさみしかった。
毎日毎日泣いていたけど、
「そんなに泣いてたらおばあちゃんも悲しいよ」って
他人事を言ってくれる他人が家にいて救われた。
「おばあちゃんと同じくらい幸せにするよ」って
言ってくれる夫が家にいて幸せだわ。
とりあえず、結婚式を見てもらえたのが
孝行だったかな。
これからもがんばろー。