日本を動かすスゴい菌① | 図書しどういんの読みきかせ日記

図書しどういんの読みきかせ日記

教室から遠く離れたすみっこにある小学校の図書館には毎日子どもたちが駆け足でやって来てくれます。
図書館大好きな子どもたちと読んだ本の記録です。

今日は、大好きな(!?)「菌」関係の話なので気合いも一段と入ります。
子どもたちも「菌」は大好きで、ビックリするほど詳しい子もいます。
目に見えないほどの小さなものが、私たちの生活を大きく左右する力を持つというのは良きにつけ悪きにつけ面白い事ですよね。

読み聞かせは、はじめの「つかみ」が肝心と思っているのでいつも色々工夫します。
この工夫は毎度のことですが本当に楽しい作業です。
子どもたちの喜ぶ顔を思い浮かべながら考えます。

今回は「菌」ということで学校の裏庭から土を少々拝借して小さなビニール袋にいれました。

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微生物とは?

👩「今日は宝の山を持って来ました~!」
と子どもたちを前に話し始めます。
👦👧「えー!なになに?」と子どもたちは興味津々。
👩「これです!」と先ほど作った土の入ったビニール袋を取り出します。


すると、
👦👧「なんだ~ただの土じゃん…」とガッカリする子どもたちを前にひるまず話を続けます。

「この土は学校の裏庭から採ってきたものなんだけど、こんななんてことない土の中にも星の数ほどの微生物がいて、もしかしたらその中には世界をひっくり返すようなすごいことをする微生物が存在するかもしれないんだよ。
そしたらそれをジャンジャン売ってみんなは億万長者だ~!」
👦「えー!ほんと?すげー!」
👧「微生物ってなに?」
👩「微はすごい小さいって意味なの。でも、小さいだけで基本的にはゾウやキリンと変わらないすごく小さい生き物ってことなんだよ。」
👦👧「じゃ、ウィルスってこと?」
👩「うーん、ウィルスとはまた違うんだよね。
ウィルスは生物ではなくて生物と違って心がないというか…電子顕微鏡でないと見えないし。
ウィルスに関してはまた今度ね。」


ノーベル賞大村智先生

みんなはこの前ノーベル賞を取った北里大学の大村智先生って知ってる?」
👦👧「知ってる知ってる!なんか免疫の細胞を作った人!」
👩「それは…京都大学の本庶先生かな?
最強リンパ球を作った人だよね。
あれもメッチャ面白いんだけどまた今度ね。
大村智先生はアフリカの人たちを失明させて困らせていた寄生虫をやっつける微生物を発見してノーベル賞を取った人なんだよ。
その微生物はね、なんと静岡県のゴルフ場の駐車場の土から発見されたんだって!


アフリカの人たちを何十万人も救った微生物が静岡県のゴルフ場の駐車場にいたなんて面白いよね?
だから、学校の裏庭の土の中にも、もしかしたら世界がひっくり返るような働きをする微生物が存在するかもしれないんだよ。
みんなはどんな微生物がいたらいいな~って思う?」
👦👧それぞれが色々好きに発言する。
👩「先生は、放射能を食べてくれる微生物がいたらいいな~って思うよ。
みんなが大きくなったら誰か見つけてよ。」



もやしもん

👩「で、中でもみんなが一番お世話になっていて覚えておかなければならない大切な微生物がいるんだけどなんだかわかる?」
👦👧「???」
👩「それは…これです!」

『オリゼーのおしごと』講談社

👦「なにこれ?」
👩「あれ?もやしもんって知らない?」
👧「知らない~」
👩「そっか…そんな昔なのか…💧
とにかく、この子は『コウジカビ菌』って言うんだけと、彼らの頑張りで日本が動いていると言っても決して言い過ぎではないんだよ。
では、早速中を読んでみるね!」

→つづく