熊
が道に倒れている三角コーンを直して立ち去って行く不思議動画↓

何度見ても面白い

熊
には、いつも通ってる道の状態がいつもと全く同じでないと気が済まないという性質があるらしく、いつもキチンと立っている三角コーンが倒れているのが許せなかったらしいのです。

あれ? 誰だろう?

誰かに似ているな~と思ったら…

うちの父親そっくりでした

父親も、家の中の通り道に、いつもは置いてないものが突然置いてあったり、いつも置いてあるものが置いてなかったりすると立ち止まってプチパニックを起こします。
気になってしょうがないみたいです



なので、いつも見慣れた風景にキチンと直して安心してから立ち去ります。
動画の熊さんそっくり!



私はどちらかというと雑な人間なので、平気で置きっぱなしとか置き場所を変えたりとかしてしまうので、父親にとって混乱の種を撒き散らす困った人間らしいです



父親は、自閉症アスペルガーだと思います。
でも、このくくりたけでは収まりきれないほど何から何まで変わっています。
私は生まれた時からこの変人の父親と付き合ってきましたが、本当に大変でした



まず、相手の事を一切考えず、自分がやりたいことをやりたい時にやり続けるというのが一番困りました。
例えば、夜中に突然カラオケがしたいと思ったら家族が寝てようがお構いなしに大音量で一晩中マイクで歌い続けます。
いくらやめてくれと言っても一切聞きません。
父親は昔プールに毎日行くという決まりごとがあり、何があっても絶対に実行しました。
大雪だろうが、大嵐だろうが、私が高熱を出していようが車で送迎させるのです。
人の忠告も聞かないので、同じ失敗を何度でも繰り返します。
びっくりするほど学習をしません。
いくら注意してもウィスキーで何錠も睡眠薬を飲むというとんでもない習慣をやめようとはしませんでした(信じられないことに、これでなんと医者なのでいくらでも薬が飲めてしまう
)。

そのため睡眠薬中毒になって寝たきりになり要介護5になってしまいました(しかも過去2回も!)。
その他、食べ方も変で、盛り付けたものをみんな1列に並ばせて、上にしたり下にしたり並べ直して一向に食べ始めません。
ペットボトルの飲み方も変です。
全部パコっと口に加えないと飲めません。
恐ろしく不器用でトイレットペーパーを切るのも勢いをつけないと切れません。
洋服や肌着や靴、布団など肌に触れるものの条件はとても難しく、東奔西走探すのにほんとに苦労しました。
…と、書いたらキリがないのですが



その父親が最近突然、
「ぼくっておかしいのかな?」
と、言い始めました

「なに今頃言ってんのっ

十分おかしいわよっ!
おかし過ぎるわよっ!
私が長い間どんだけ苦労したと思っているのよ!
今やっと気がついたのっ?
」

「うん」
怒りを通り越して驚き呆れました。
なんと、95才にして初めて自分が普通ではないということに気がついたらしいのです

今まで微塵も自分がおかしいということがわからなかったようでした。
でも、考えてみればよく今気がついたな…とも思うのですが…

「お父さん、相当おかしいから随分迷惑かけたね。」
と、父が言うので
「ほんとよ!
私の人生はお父さんの世話だけで終わったわよ!」
怒り心頭です。
昔、「統合失調症」の事を「分裂病」と言っていましたが、私は怒られるかも知れませんが「分裂病」の名前の方がいいな…しっくりくるな…と思ってしまいます。
「分裂病」の名前の由来は、その人自身が「分裂」しているという意味ではなく、その人の世界と外界とが「分裂している」という意味らしいです。
その人の心の世界では、何ら問題なく秩序正しく暮らしているのですが、自分以外の世界の常識と自分の世界の常識がズレてしまっている、つまり「分裂」してしまっているという意味で「分裂病」と言うらしいです。
(「統合失調症」だと、「統合性を失調している」という感じがして、なんかそっちの方が失礼な話だな
…と思ってしまうのですが…
)


父親も、父親の世界の中では何も問題なく秩序正しく生きていたので「自分がおかしい」なんて夢にも思わなかったようでした。
でも、余りにも人生うまく行かず、とんでもない失敗を繰り返すうちに、はたと気がついたようでした。
95才にして…(-_-;)
気がつかないで終わらなくて良かったのか…、
一生気がつかないで終わった方が良かったのか…、
それは誰にもわかりませんが…(^_^;)