いつも観ている大好きなテレビ番組。
『ねこ育て いぬ育て
』
新しくペットを迎え入れた家族が、様々な壁を乗り越え、ペットとの絆を深めていく様子を描いた番組。
飼い主として決して完璧ではない受け入れ家族が、ペットを通して悪戦苦闘しながら成長していく姿が、不完全な飼い主だった自分と重なり、いつも反省しながら観させてもらっています

今回はいつもと違って、子犬の物語ではなく、10年間連れ添った愛犬の「老い」に寄り添う優しい飼い主さんの物語でした。
16才になる犬の「ゆきちゃん」は認知症になり、介護が必要になってきました。
温かいタオルで全身マッサージしたり(とっても気持ち良さそう
)、スポイトでお水を飲ませたり…飼い主さんが手を掛ければ掛けるほどゆきちゃんはドンドン見違えるように元気になっていきます。


ゆきちゃんが何がしたいのか、あうんの呼吸で飼い主さんがすぐに理解するところも感心しました

私も犬の介護は何匹か経験しましたが、こんなに細やかに心を込めてお世話をしたかな…
と反省させられました


ゆきちゃんは、東日本大震災で被災したワンチャンです。
鎖に繋がれて取り残されていたところを運良く保護され、今の飼い主さんのところへ行き着いたそうです。
ゆきちゃんは、優しい飼い主さんの献身的な介護の末、今年(2021年)安らかに息を引き取りました。
でも、驚いたのは、ゆきちゃんが亡くなったその「日」です。
なんと、今からちょうど10年前の東日本大震災と同じ「3月11日」に亡くなったのです。
こんな事ってあるのかな…と、本当に驚き絶句しました。
単なる偶然とは思えません。
もう、すっかり東京の生活にも慣れ
、震災のことなど記憶の彼方に忘れ去ってしまったかのような幸せな毎日を送っていたゆきちゃんでしたが、震災の影は消えることなくゆきちゃんの心にずっと付きまとっていたのかも…と、思わされました。

たった一匹で鎖に繋がれ取り残された毎日は、どんなに怖かったことか…

ゆきちゃん、安らかに…
