東日本大震災のあと、亡くなった方に会ったという不思議な話が後を絶たなかったそうです。
NHKでも特集していましたが、皆さん、一様に「あの夢がなかったらとても立ち直れてなかった。」とおっしゃっていたのが印象的でした。
私の姉も27才で亡くなって今年で27年になります。
今までに4回夢に会いに来てくれました。
明らかに他の夢とはちがうと感じました。
「たかが夢だからね。あんまりそんな意味を持たせるのは良くない。」と、旦那はいつも釘を刺すのですが…
でも、真偽のほどはともかくとして、見た人がそれで元気になるのなら何でもいいような気がします。
一度目は、亡くなった晩でした。
縁側で(知らない家)姉が元気よく私の名前を呼び、声をかけてきました。
振り向くといつも着ていた服を着て、いつも持っていたバッグを肩からかけ、いつもはいていた靴をはき、颯爽と現れました。
病気だったころの面影はみじんもありません。
「お姉ちゃん!」
私は駆け寄って抱きつきました。
触った感触が確かに姉の身体でした。
姉は亡くなってから天国に行くまでの話を細かく私に見せてくれました。
まず、亡くなった直後、両側から天使の大軍勢がものすごい勢いで姉を抱えあげ、あっという間に大気圏を突破し、みるみる地球がちっちゃくなっていきました。
天国に着くと色々なコースがあって、姉は滑り落ちるように何かを作るコースに降りたそうです。
「毎日いっそがしくて!」
何かとても忙しそうでした。
私が、
「イエス様に会った?」と聞くと(クリスチャンなので…(^_^;))姉はいきなり吹き出して、
「もー、イエス様ったらしょうがないのよ。」とゲラゲラ可笑しそうに笑っていました。
聞けば神様的な威厳は全くなく、どちらかといえば寅さん…のような、変な冗談を言っていつも天使に怒られているとのことでした。
私は唖然としました。
「神の右に座したまえる王の王、主の主」なんてイメージが脆くも崩れ去りました。
「でも、イエス様といるととっても楽しいの。」
そういうものなのか…と茫然としました。
名称は人によって様々ですが、これが皆さんが共通して呼んでいるいわゆる神様という存在なのかな?と思いました。
そして、気がつくと小さな茶室のようなところにいました。
「もう、帰らないといけない。」
と、姉は言いました。
「今度はいつ来るの?」と聞くと
「ここに来るまでの切符が高いから中々来られない。」と、言いました。
(切符がいるんかいっ!)と思わず突っ込みたくなりましたが…
すると、姉は悲しそうな顔をして
「また、来るね!」と言って障子を開けて行ってしまいました。
私はその時、たった一人で暗いこの世界に立っているような寂しさを感じました。
次に姉が来たのは5年後でした。