内海聡先生の著書『心の病に薬はいらない!』の第7章『当事者家族や当事者に近い人間としての考え方』には、家族を薬害から救う心構えが書いてあります。

そこには、「本気」と「覚悟」の文字が何度も出ててくる厳しい文章が続きます。

「薬を抜くまで決して誰にも頼らないという意識がないなら、最初から家族が向精神薬を抜くなどやめるべきです。」

「専門家の先生に頼るしかないという家族の考えが被害を拡大させたことも、その状況をまねいたことも自覚しない。」

「もし、あなたが本気で当事者を助けたいというのなら、自分の中に巣食っているこれらの観念をすべて自覚して捨ててください。そこに微塵でも正当化が入るなら、最初から向精神薬を抜こうとすることなどやめるべきです。」

心臓をドキドキさせながら緊張して読みました。

内海先生は、向精神薬で苦しむ自分の家族を救いたいと口では言いながら、当事者家族の中にある誰かに頼ろうとする依存心、自分では何ひとつ勉強しようとせず医者に丸投げする怠惰な態度を厳しく叱責します。

「精神疾患」と言わず、どんな病気でも当事者や家族が勉強もしないで医者に丸投げしたり、自分でやろうと思わない限り決して回復への道はないんだなと思いました。