息子と 娘プーの大学受験ロード -24ページ目

息子と 娘プーの大学受験ロード

長男は東京の大学に在学。
娘は地方の公立高校生。
子どもたちの受験記録などを
気ままに書いていきます。


数十年前の話。

私が現在の仕事に就こうと

決意したのは、大学3年生の秋。

特別なツテがあるわけでもなく、

素質があるとの自信もなく、

ただ、ただ、その仕事への憧れが

あるのみ。

その業界で職を得るべく、

ひたすらに研究、勉強をし、

OB訪問もしました。

そして、最後に相談したのが、

父でした。

私が希望する業界とは、

何の縁もゆかりもない世界で

仕事をしていた父。

それでも、

わが子の希望を叶えてやろうと

奔走してくれました。

知り合いの知り合い、

さらに知り合いへ。

細い糸をたぐるようにして、

父は、

業界で大手と言われる企業の役員さんに

会う機会を設けてくれました。

父に付き添われて、

その役員さんと面談をしたことは

今でも鮮明に覚えています。

結果的に

私はその役員さんの会社ではなく

何のツテもなかった会社に

就職しました。

業界では、中堅で、

将来的に不安もありましたが

私としては

その仕事に邁進できる、

夢が叶ったという思いで

胸がいっぱいでした。

心配する父からは

本当にその会社で良いのか?

と一度だけ聞かれましたが、

もう、腹を固めたよ、と

きっぱりと答えました。

あれから、数十年が経ち、今、、、

息子の就活。

父から見れば、孫の就活。

やはり、気になるようで、

私の顔を見れば、

息子の就活の進捗状況を

尋ねてきます。

そんな中、父がふと一言。

お前は今の会社で良かったのか。

、、、

聞けば、数十年前の、あの時、

役員さんと面談をした頃、

あの役員から父は

数十万円のお金を用意するように

アドバイスされたそうです。

そのお金を人事担当の役員に

渡せば、息子の就職は叶うと

言われたとか。

父は、迷いながらも、

そんな裏工作をしても

子どものためにはならないと

断ったそうです。

そのことが、父は、

今も気がかりだったとか、、、

あの時、お金を払っておけば、

私の人生は、違うものに、、、

そう思い続けてきたそうです。

数十年経って、初めて知る事実。

80歳を超え、小さくなった父。

数十年前と同じように

きっぱりと私は答えました。

今の仕事と会社で十分に満足。

予想以上に楽しいかったよ。

ありがとうね。

父は、無言で頷いていました。

そして、、、

息子の就活相談、、、

私は、息子に何を話し、

何をしてやれるのだろう、、、

そんなことを考えながら、

電車に揺られています。