「敬老の日」とやらで、100才超の人が増えたというニュースが上がった。

9万人を超えるらしい。○○年(いつか忘れた)から倍増!と嬉々として語っていた。

しかし!単に数字だけ見て「倍増や!!やった!!長寿国家や!!」でいいのか?

問題は「内容」やろ。

うちの義妹のオカンは今、90才超え。意識朦朧、点滴で生き延びているらしい。

この9万人の中には、義妹オカンのように、点滴や胃瘻で生き延びている人間もかなりいるはず。これは「生きている」というより「生かされている」と言っていいだろう。要は「医療の発達」とやらで「生かされている」人間が増えただけのことではないのか?

 

同じ事は癌の5年生存率にも言える。

癌治療開始から5年後に生存している人間の割合を示したものだが、

これは「寛解」して元気にしているという意味ではない。

息も絶え絶えに抗癌剤で「生き延びている」人間の方が多いだろう。

うちも同じ。

 

もう1つ。

5年生存率はステージ事に分かれている。

例えば、胃癌の場合、ステージ1の5年生存率は98.7%、ステージ2で66.5%、ステージ3で46.9%、ステージ4ではたったの6.2%となっている(全国がんセンター協議会の資料)。どうゆうわけだか、これら全ステージを「平均」した数字も出ている。

全ステージを平均すると胃癌の5年生存率は75.4%になる。

ニュース等で報道される「癌の5年生存率」というのはこの平均値。

 

だから、癌患者ではない一般の人間は、「癌に罹っても5年後に生きてる人がこんなにおるんか。癌も治るんや。医療の発展はすごいな~~~」てなるんやろう。

おそらくそれを目論んで報道しているとしか思えん。

だから、癌に罹ったと聞いても「5年生存率は高いよ。がんばれ!」という素っ頓狂な応援もできるのだろう。

 

5年生存率は「癌が治った」んではない。

ヘロヘロになりながら抗癌剤を続けている人間の割合と考えた方がいいだろう。