【ふしぎ話③】栗ひろいで幽体離脱?!
Photo by Hansjörg Keller
秋になると、毎年思い出しては吹き出してしまう出来事があります。
あれは私が4つか5つの頃。
毎年恒例の保育園行事に「栗拾い」がありました
拾えても拾えられなくても、帰りには大きな袋にいっぱい栗を持たせてくれるので、とても楽しみにしていた行事のひとつでした。
山に着くと、たくさんの栗のいががあちこちに落ちていて、その中から栗だけを抜き出してカゴに集めていくのですが、夢中で拾ううちに、一人集団から外れてしまっていることに気づきました
かなり山のてっぺん近くまで来ていた私は慌てて友達や友達のお母さんや保育園の先生のもとに戻ろうと走り出しました。
でもそのとたん、木の根っこにつまづいて転んでしまったんです!
私は、山の傾斜を横向きになって、ゴロゴロと転がり落ちていきました。
転がる私の目の前を、定期的に、すごい速さで茶色くなった栗の落ち葉が通り過ぎていきます
そのとき、なぜか私の視点が2つになったのです!
どういうことかと言うと、1.転がってる自分の視点と、2.転がってる自分を上空から見ている視点があったのです。
そして上空からの視点では、友達のお母さんたちが、私の進路に落ちている栗のいがを、必死に蹴り飛ばしてくれているのが見えました。
そのお陰で、怪我もなく無事に栗拾いを終えることができました